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2011年8月 8日 (月)

保護者の不安に寄り添い、子どもたちを守るためには

感染症診療の原則に投稿した内容をこちらでもアップします。

 東海テレビ「セシウムさん」報道ほどあからさまではないにせよ、東京新聞の「大量の鼻血、下痢、倦怠感... こどもに体調異変 ~福島・郡山」の視点は、被災地被災民をおもちゃにするという点で変りない(東京新聞は福島の子どもを↑のように取り上げても、読者がいる東京の子どもにはこういった取り上げ方をしません)。遅まきながら気がついたとき、悔しくてたまりません。

 最近も、陸前高田でとれた薪を京都の送り火で燃やすという企画が中止になりました。

所詮他人事・・・京都の送り火に見る日本人の劣化 必見!

 「フクシマカワイソス」とか言いながら結局他人ごとで、訳もわからぬまま放射線怖い人というひとは案外多いのだと思いました。

 福島の子ども達は、就職・結婚など様々なライフイベントで今後苦労すると思います。福島の子ども達は強くなってもらいたい。私も微力ながら応援し守りたい。

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/5fc5d588038d94e6ae2715fee2629472

 保護者の不安に寄り添うにはどうすればいいでしょう?

 今東京では、発酵した米のとぎ汁というのが一部で流行っていま​す。大人のダイエットではありません。放射線排出のために、子ど​もに点眼し、子どもに飲ませ、スプレーを吸入させたりしている親​が実際にいます。
 ホメオパシーにも通じる話ですが、今大事なのは子どもを守りた​い親の気持ちではなく、子どもを守ることだという当たり前の話が​この親たちの耳に中々入っていきません。

 また、学校や園での処遇をめぐり保護者と行政との折衝もありま​す。あまりにも感情的になるあまり子ども達が不安になり疑心暗鬼​になる例も耳にします。親としてしてはいけないことだと思います​。

 福島から来た園児をいつまで隔離させるべきか、医師に相談した東京の保育園があります。インターネット情報を見れば、園だけを責める気持ちにはなれません。

 一番の責任は原発およびそれにまつわる諸々です。しかし、全て​を東電や政府・役人のせいにするほど私はナイーブではありません​。

 原発もワクチンも産官学民の構造が似ている所があり、今まで目​を覆ってきた私自身への自戒を込めて書いています。

 残念ながらこの状況はすぐには改善しません。その中でどのよう​に子ども達を守ればいいか、私も考えていきたいです。

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2011年東北関東大震災」カテゴリの記事

コメント

「発酵した米のとぎ汁」

これは「放射能から子どもを守る」という事故後かなり早くに発売されたピンク色の本に出てたやつだと思います。
とぎ汁が発酵して出来た(?)乳酸菌が効くという・・・・・・・・。そしたらヨーグルトでも効くよと思いました。

正直これも政府やマスコミがどうも情報操作してるのではと思うところが多すぎて頼れるべき情報が迷走してしまっていることだと思うのです。
やはり政府行政がただしく把握してきちんと情報を出して基準をつくることが大事な気がしてます。
個人的には食材の加工による放射線量の低減については緊急に研究してもらいたい。
基準値うんぬんもいいけれど、現実をみるならそっちじゃないかと。

京都の件は、ちょっと考えればそういうことが起こることがわかるはずなのに何も考えず「いいことおもいついた~」って感じがバレバレであきれました。成田もしかり。

ありがとうございます。
都内のお医者様(正しい科学的知識をお持ちの方)からの発信に、感動しています。

郡山市内でも、デマにおどらされ不安から抜け出せないお母さん方が多いようです。
個人的には「子どもたちを放射能から守る○○ネットワーク」の活動には眉をひそめています。
科学的根拠が薄いからです。
活動に賛同される一般の方は、善意からなのでしょうが、善意からでも偏見・差別への道が伸びてしまいます。

今現在でも、福島県内に暮らす人々は穢れた存在ではありません。

福島県の子どもたちを支援して下さる事は、大変ありがたいと思っております。
しかしそれ以上に望むのは、放射線に関する正しい知識を持っていただくことです。
原発事故以前でも、放射線ゼロはありえません。
ただの主婦でも、放射線に関する勉強をしたことで、だいぶ不安から抜け出せました。

低放射線より今怖いのは、将来子どもたちが受けるかもしれない偏見・差別です。

 お返事ありがとうございます。

>8か月児母@大田区もう10か月さん

 京都の送り火については「別の皮付き薪を検査したら放射線が検出されたから中止」という後味の悪いものになりました。皮を剥いで検査したら問題なかったのでしょうけど。
 松永和紀さんが、この件でゼロリスク探求症候群の視点で手記を書いています。
京都送り火に見る日本人の「放射線ゼロリスク志向」 低線量のリスクを考える WEDGE Infinity(ウェッジ) http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1460

>郡山に暮らす一母親さん

 私自身も放射線のことについては勉強中です。難しいところもあり、わからないところも正直あります。
 ただ福島の子どもたちの「私たちは子どもを産めない」という発言を政治利用する大人たちには心底怒りを覚えます。誰が福島の子どもたちに、そんな呪詛を吐いたのでしょう?
 また時々発言します。よろしくお願いします。

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