目覚めれば原発ニュースばかりの中で、はしかの話

　ワクチンをするときに、必ず母子手帳で確認することがあります。

　色々と確認することがりますが、「麻疹ワクチン（MRワクチン１期・２期）を打っているか・または打つべき時期に他のワクチンを優先させていないか」は必ず確認します。

　麻疹の患者さんはかなり少なくなりましたが、まだ麻疹は、日本ではeliminationしたわけではないので、注意が必要です。そんな中、世田谷区で麻疹の流行がありました。

http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20110421ddlk13040231000c.html

はしか：世田谷区など西南部で流行　都福祉保健局、警戒呼び掛け　／東京

　都福祉保健局は２０日、世田谷区や新宿区など区西南部で、麻疹（ましん）（はしか）が流行していると発表した。今月１～１８日の３週間で２４人が はしかと診断され、通常の週１～２人を大幅に上回った。都では流行が拡大する恐れがあるとみて、警戒と予防接種を呼びかけている。

　２４人の年代別は１０歳未満５人▽１０代５人▽２０代９人▽３０代以上５人。感染症対策課によると、はしかは子どもがかかる病気だが、予防接種を 受けていないと成人でも重症化するケースがあり、特効薬はない。未接種の妊婦がかかると早産や流産の恐れもあり、注意が必要。都内では０８年春にも大学 キャンパスなどで流行した。【石川隆宣】

　東京都のサイトでも、詳しい説明がありました。
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/04/20l4l200.htm

　一部を抜粋、

麻しんと診断された２４人の患者の特徴

• 年齢内訳は、５歳未満　３人、５～９歳　２人、１０～１９歳　５人、２０～２９歳　９人、３０歳以上　５人でした。
• 予防接種既接種者は７人で、未接種者１０人、不明７人でした。
• 遺伝子検査で確定診断がついた１６人のうち、１０人から海外流行株が検出されました。なお、海外流行株が検出された１０人のうち、７人には海外渡航歴がありませんでした。

　やはり、日本にはまだ土着の麻疹ワクチンがあったのですね orz。

　いずれにせよ、このままでは麻疹が再び流行するのは眼に見えているでしょう。MRワクチン接種徹底並びに、場合によっては０歳時の麻疹ワクチン接種も考えないといけません。

　それで、世田谷区の対策はどうかと思ったのですが、、、

http://www.city.setagaya.tokyo.jp/030/d00010984.html

最終更新日：2010年10月7日

　世田谷区のサイトは、麻疹のことは去年の１０月から止まっています。これを見て、暗澹たる気持ちになったのは私だけでしょうか？

　世田谷区のワクチン行政は、どこかから圧力がかかるのかと思うくらい及び腰です。ニュースを見れば原発のことしかしないんじゃないかという環境で、麻疹の流行の取り上げられ方は非常に小さいです。麻疹流行の状況に、皆さんがもう少し関心を持ってもらえればと思います。

　テレビや週刊誌で原発のニュース花ざかりですが、その半分くらいでも麻疹などの感染症に回してくれれば、と思います。