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2011年2月 8日 (火)

麻疹流行(岡崎市広島市)について ワクチンは効かない?

年末から麻疹の話題が多くなりました。

愛知県岡崎市と広島県広島市です。

http://mytown.asahi.com/areanews/aichi/NGY201101140014.html

止まらぬはしか感染 岡崎市、小学生にもワクチン助成

2011年1月15日

 岡崎市で、はしか(麻疹)患者の発生がなかなかおさまらない。昨年末、市内の小学生を中心に7人の患者が出たが、年が明けても患者報告が続き、14日現在で12人まで増えた。保健所などが感染拡大防止の注意とワクチンの接種を呼びかけている。

 厚生労働省は、2012年度内をめどにはしか患者をほぼゼロにするよう目標を掲げ、08年度から5年間の予定で、13歳(中1)と18歳(高3)を対象 にワクチンの公費接種をしている。国内の患者は08年に1万人以上だったが、09年は741人と大幅に減り、昨年も暫定値で457人と更に減った。

 市保健所によると、患者報告は子どもだけでなく20代もおり、家族内での感染のほか、医療機関の待合室を通じて感染が疑われた例もあるという。

 市保健所は、集団発生のあった小学校で、免疫を持たない世代の5、6年生に、ワクチン接種を呼びかけ、緊急措置として公費助成を決めた。14日には医師会に協力してもらい集団接種も実施した。犬塚君雄・市保健所長は「感染が広がりやすく、手ごわい病気。この機会にぜひ、予防接種をしてほしい」と話している。

 「緊急措置として公費助成」とかいてありますが、これは行政措置予防接種です。集団接種に関しては、する・すないでもめにもめたようです。

http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/2f/msl/msl_5.html

 麻疹に掛かった人の大半はワクチン未接種でしたが、ワクチン接種済みの人もいました。これは二つの理由が考えられます。

  • primary vaccine failure (PVF):一回目のワクチンで免疫がつかなかった。麻疹ワクチンは95%の効果があり、5%の人がこれに当てはまります。
  • secondary vaccine failure (SFV):一回目のワクチンで免疫がついても、その後麻疹ウイルスとの接触が無いために、免疫力が感染レベルまで低下する。

 感染者は小学高学年、10-11歳に多かったです。麻疹ワクチン(MRワクチン)の三期は中学一年生なので、接種する前に感染してしまったのですね。前述のとおり、小学5・6年生のワクチンを、行政措置予防接種及び集団接種にすることで対応したのでした。幸いにも外部への広がりは今のところ確認されていません。

 尽力された医師及び行政の方々に敬意を表します。


 話は変わって、広島の話です。

http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/919e5f28e1d699198e8dffcb18dac6f5

 広島の保育園内で麻疹ブレイクです。調べた限りでは感染した児童は1-5歳のワクチン未接種でした。その後の報告は確認できていませんが、これ以上広がらないことを祈ります。

 ワクチンが効かないというロジックの中に、ワクチンをしていても麻疹にかかったという意見があります。しかし、アウトブレイクを調べてみると大半が麻疹ワクチンをしていない人なのです。強い感染源があり、PVF, SFVの人それに赤ちゃんが犠牲になりました。

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