DOHaD―かっこいい妊婦さんにはご注意を
妊娠すると困るのは食事です(他にもありますが)。つわりで食べれない時もあるし、なんとなくおっくぅ(または忙しい)になって粗食になることもあります。
若い女性はダイエット志向が強く、最近は妊婦さんでもその動きがあるとか。妊婦ヌードを撮る女優さんも増えてきたからでしょうか?
しかし、赤ちゃんへの影響を考えたことがありますか?
胎児はお母さんを介して外界とつながっています。お母さんが低栄養状態になると、何かしらのスイッチが働き胎児に影響を受けます。その影響は一時的なものではなく、その子の将来にわたる時もあります(エピジェネティクス)。
お母さんの極端なダイエットのため、小さな赤ちゃんが生まれることもあります。問題はそれだけではありません。低栄養状態にさらされていた胎児は、栄養をため込みやすいスイッチが働き、それが生涯にわたって続くといわれています。つまり将来肥満・糖尿病などのいわゆるメタボリック症候群になりやすいのです。
これをDOHaD(Developmental Origins of Health and Disease)仮説と言います。
http://mogusuku.jugem.jp/?eid=30
「ドーハッド」と読み、「ドはドーナツのド」の途中ではないようです。
ただ、DOHaDの問題は食事だけではありません。喫煙の問題など、妊娠可能な女性のライフスタイルにも関わることです。
学問的にもまだホットなところであり、今後の動向が気になります。
いずれにせよ妊婦さんは無理な食事制限はしないようにお願いします。
« ダイナミクスに至るまでの道(1) | トップページ | 初めての不活化ポリオワクチン(IPV) »
「医療問題」カテゴリの記事
- 原発と将来のガンについて(2011.11.06)
- 小児の細菌性髄膜炎ワクチンと同時接種について(2011.04.16)
- 安心と安全とマスコミと…駄文(2011.03.27)
- 東京都の水道水をミルクに使ってはいけないのか?再び。各学会の対応(2011.03.26)
- ヒブワクチン・小児肺炎球菌ワクチン・同時接種の結末。その背景は?(2011.03.24)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント