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2010年7月30日 (金)

厚生労働省のマジック・日本脳炎ワクチンは誰のため?

 最近日本脳炎ワクチン接種を希望する保護者が増えてきました。日本脳炎ワクチンは数年間ブランクが空いていました。厚生労働省は、日本脳炎ワクチンは積極的推奨の差し控えという、日本語的にもよくわからない通達を出していたのは前述のとおりです。もっと踏み込んで書いたサイトがあったので、紹介します。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~SuzunokiCC/nitinoutyuusi.html 日脳混乱経過

 厚生労働省が日本脳炎接種に係るQ&Aというのを出しています。

http://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/nouen/index.html

 これは少しずつ改訂されています。少し前の平成22年4月改訂版を旧版、今の平成22年4月改訂版を新版とします。鋭い方はお気づきだと思いますが、名前は同じ「平成22年4月改訂版」です。つまり、内容は異なるけれど名前の違う公式文書が存在することになります。私の知る限り、おそらくは5月31日に変更したものなので、「平成22年5月改訂版」としなくていけないものです。優秀な官僚がtypoするはずもないので、旧版の内容は葬り去りたいのかもしれません。そうでなければ厚生労働省のマジックなのでしょう。

 旧版は、いつの間にか厚生労働省からなくなってしまいました。見つけることが出来るのは、埼玉県茂呂山町と岐阜県のサイトです。
http://www.town.moroyama.saitama.jp/kakuka/hosen/nihonnouenqanda.pdf
http://www.pref.gifu.lg.jp/pref/s11223/gids/sinchaku/Japaneseencephalitis2204qa.pdf

 問題の、旧版のQ20です。

Q20 年齢が定期予防接種のスケジュールの範囲内にありますが、第1期初回の1回目の接種を受けた後、期間が大きく空いてしまっています。第1期初回の2回目と、第1期の追加接種は受けられますか?

   こういうことはよくあることです。 日本脳炎ワクチンをなかなか受けられず、接種対象年齢ぎりぎりになってしまったということです。旧版での答えは・・・(太字作者)

A20 第1期の初回接種は、6日から28日までの間隔をおいて2回接種することとされており、第1期の追加接種については、初回接種終了後、おおむね1年後としているところです。現在のところ、定められた間隔で接種されない場合、任意接種として接種していただくこととなりますが、接種勧奨の差し控えにより接種の機会を逃した方に関しましては、今後接種の機会を確保できるよう検討を行うこととしています。

 第1期は生後90ヶ月未満(7歳6ヶ月未満)なので、たとえば第1期初回接種を6歳5ヶ月までに済ませないと、第1期追加接種が出来ないことになってしまいます。これでは、接種漏れの人がさらに多くなってしまうでしょう。

 それが、新版ではこの「Q20」がそっくり削除され、Q21以降が繰り上がっています。つまり、期限が差し迫っていれば一年以上明けなくても定期接種として追加接種を行ってもかまわないということでしょう。日本脳炎ワクチンが誰のためにあるかを考えれば、そう解釈するしかないです。

 問題は、今もって岐阜県と埼玉県茂呂山町のサイトに残っていることですね。メールしておきます(汗)。

 そろそろ日本脳炎ワクチンの第2期も発表があるということですが、、、どのような形になるのやら。

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