VPDから子供たちを守ろう その3
最後に、「講演者による討論会」でえす。演者全員が壇上のいすに座りました。30分ほどでした。
まずは、ACIPの話です。ACIP(エイシップ)とは(Advisory Committee on Immunization Practices)というもので、アメリカのワクチン諮問機関です。ここで決められた内容はアメリカのワクチン行政に大きな影響を及ぼします。ACIPを作ったのは、ケネディー大統領です。1962年の話です。ケネディーは科学力を、人類を月に行かせると同時に 地上の子供達をVPDから守ることに還元したのですね。ACIPの必要性は「日本版ACIP」で検索すればいろいろとわかると思います。
日本では2009年に「予防接種に関する検討会」が廃止され、新たに「予防接種部会」が立ち上がりました。図で見れば、わかりやすいでしょうか?
早いうちに予防接種法の改正をすると意気込んでおられる先生がいらっしゃいました。
同時接種については、
- 日本のワクチンでは医学上・法律上問題は無い
- 上腕だけでは狭すぎる(特に赤ちゃん)
- そもそもワクチンは筋肉内注射であり、大腿にも打ちたい
などありました。質疑応答で「それでは同時接種できないのはかかりつけの先生の考えですか」というのがあり、先生は基本的には「そうです」とお答えになっていました。医学上・法律上全く問題なく同時接種が必要なのに、出来ない・しないのは不作為に当たるのではと心苦しく思う小児科医もいるのです、と思わず発言しそうになってしまいました。
とある先生が、「同時接種をすると不具合が起こったときにどちらが原因かわからなくなる」と言った発言に、一言言いたそうな先生もいらっしゃいました(実際はどうであれ救済されるのです)。
3時間ほどでしたが、有意義な回でした。自分でもこういった講演会をしてみたいです。
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