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2010年5月28日 (金)

子どもの事故・傷害は防げるか?

 先日、山中龍宏先生の講演会に言ってきました。山中先生は、開業医でありながら子どもの傷害について取り組んでいらっしゃいます。先生の系統だった業績を示すサイトや著作を探してみたのですが、残念ながらなかなかいいものがありません。このくらいかな?
http://www.crn.or.jp/LABO/BABY/SCIENCE/YAMANAKA/index.html
http://scienceportal.jp/highlight/2009/090213.html

 日本での子どもの死因は「不慮の事故」が多いです。不慮の事故は多くの場合、「親の責任、監督者の責任、園の責任」で終わってしまいました。問題が起こっても、「注意しましょう」という精神論だけでは、また同じ事故がどこかで起こります。
 事故(アクシデント)は、不可抗力という意味合いを持ちます。しかし、多くの「不慮の事故」は、防ぎえるのです。だから、事故ではなく傷害(インジャリー)と言うべきです。傷害というのは人為的な意味合いがあり、すなわち防げる可能性があるのです。
 薬のビンに「危険」とか「子どもの手の届かないところにおきましょう」というラベルを貼るよりも、蓋をあけにくくしたり、中毒量にならない量のビンにするといったほうが、遥かに「不慮の事故」を予防できます。

 日本の社会というのは、健康な成人(とくに男性)のためにデザインされた社会であるとよく言われています。つまり、子ども・高齢者・障がい者・女性には優しくない社会です。そういった社会で、弱い人にひずみが来るのは当然でしょう。

 子どもの傷害は(親のせいではなく)社会の責任、といえるようになりたいです。

 ついでに言えば、予防接種を含めた子どもの健康管理は、親のせいだけではなく、社会の責任ですよね。

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