風疹

2010年9月 5日 (日)

麻疹単独ワクチン-鏡と甲子園と障害者の生まれない権利

 麻疹は数年前流行し一騒動でしたが、その後はだいぶ治まりました。しかし、MR三期・四期の接種利が低いなか、2012年までに麻疹のeliminatinは果たして可能なのでしょうか?これは、医療機関・学校・地方行政の取り組みがあまりにも低いと思います。自分自身も含めて猛省しないといけないのでしょうね。

 時々、MRワクチン(麻疹・風疹)ではなくて麻疹ワクチン単独でお願いします、という人(保護者)がいます。理由は大きく分けて、

  1. すでに風疹にかかったので、MRワクチンではなく麻疹ワクチンを打ちたい
  2. 副作用も心配だし風疹ワクチンを打つ意義がわからないので、MRワクチンではなく麻疹ワクチンを打ちたい

 です。1.の場合は麻疹ワクチンでかまいませんが、風疹に感染したという証拠が必要です。記憶だけでは不十分で、採血を行い抗体を調べることが必要です。2.の場合ですが、私は以下の理由で反対です。

  • 風疹自体も決して軽い病気ではない。脳炎もありえます。
  • 妊娠初期に風疹にかかると、赤ちゃんが先天性風疹症候群にかかる可能性がある。
  • 感染した場合、他の人に感染させる可能性がある。特に妊婦さんに感染させたら、非常に問題がある。

 ここでは先天性風疹症候群について説明します。母親が妊娠初期風疹にかかると、胎児に影響が出ます。特に、白内障・心疾患・難聴が有名です。妊娠初期にかかればかかるほど影響が出やすいです。風疹ワクチンも効果は100%ではありません(だから二回接種します)が、風疹は一度感染しても再感染することもあります。風疹に一度感染しても、妊娠時に再感染して胎児に影響を及ぼす可能性はまれにですがあります。

 母親になる可能性のある女児(高校生)にのみ接種すれば良いのではと言う意見もありますが、それは違います。母親が風疹になるためには感染源が必要ですが、多くの場合はいつもいる人(多くの場合、夫や子ども達)が感染源になるのです。

 風疹ワクチンを接種しないということは、他人に風疹を感染させてその人の赤ちゃんを先天性風疹症候群にさせるかもしれない、ということです。なんだか脅しととらえる人もいるかもしれませんが、これは事実です。そのことをヒントにしたミステリー小説があるのですがご存知ですか?

 話は変わりますが、先天性風疹症候群にまつわるお話を二つします。

 一つは、山本おさむ原作の「遥かなる甲子園」。占領時代の沖縄で、風疹が流行したときに聴力障害の子供が沢山産まれ、そのために聾学校が新設されました。彼らが高校生になったときに野球部を作ったのですが、規定により彼らの学校では甲子園に進むことは出来ませんでした。しかし特別な計らいで沖縄の大会のみ出場を許されたのです。これが「遥かなる甲子園」です。

 もう一つは、外国の事件ですがペルシュ事件というもの。色々と考えされられます。
障害者の生まれない権利 -(バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳) http://homepage3.nifty.com/machina/c/c0010.html

 麻疹単独ワクチンを希望する保護者と話している私の頭の中では、上記のエピソードや実際に先天性風疹症候群でお子さんを亡くされたお母さんの顔が浮かんでいるのです。

 

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