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2011年2月 6日 (日)

100%の安全を求めるゼロリスクの幻想

 この前の勉強会から少し抜粋します。

 ワクチンのコンセプトとは、「弱い病気を起こさせて、それに似た恐ろしい病気を予防する材料」です。弱くても病気をおこさせる以上、何かしらの体の反応が起きます。如何に医学が発展しようとも感染症に有効で副作用・副反応がゼロというワクチンは開発されません。さらに言えば、「紛れこみ」と言える事象を完全に排除することは困難です。

 人為的なものの副作用はあってはならない、という意見はゼロリスク探求症候群です。

http://itokazu.cocolog-nifty.com/ooyake/2007/07/post_d0e4.html

  1. 感染症・中毒といった病気や,食品・飲料水といった生存に必須な物資の安全性を求める行動が根本にあるので,正当化されやすい
  2. リスクを過大に評価する誤解やデマが背景にある
  3. 個人レベルでは影響がないか,ごく小さい
  4. しかし多数派化・集団化によって社会問題化する
  5. ゼロリスク探求により生じた社会問題の責任を,行政やメディアに求める

 私たちは、普通水道の水を使い(飲み水は買う人もいますが)、食品も購買し、電車やバスにふつうに乗ります。

 ところで今使っている水道の水は100%安全と確認して使っていますか?冷蔵庫から取り出した食品は安全だとどうやって確認しましたか?電車に乗る時、車体の点検を自ら行ってから、乗っていますか?

 一つのリスクを下げるためにはコストがかかることや、場合によっては新たなリスクが生じることも意識しないといけません。日本でDPTワクチンを中止しその後接種率が下がったために、日本で百日咳の死亡者が増加したという話は、知るべきです。

百日咳についてその1――こんなに悲しい数字があるんだ

 日本でトランス脂肪酸を規制しようという動きもありますが、ぜひともこちらをご覧いただけたらと思います(日本もフードファディズムの世界になったのか・・・)。

 もちろん、100%予防できないものだから無視してかまわないというわけではありません。ただ、重篤と軽微な副反応は区別して扱うべきです。今の日本で、生ポリオワクチン(OPV)から不活化ポリオワクチン(IPV)に移行するべき理由です。

 この話は、もう少し続けるかもしれません。

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