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2010年10月 6日 (水)

ポストポリオ症候群

 ポリオに罹患した後、麻痺が改善することがあります。でも、それで治ったというわけではありません。

 ポリオサバイバーが中高年になって、筋力の衰え・痛み、疲れやすさを訴えるようになります。これをポストポリオ症候群(PPS: post polio syndrome)といいます。

 ポリオの再発とも考えられましたが、違うようです。筋肉は神経によって動かされます。ポリオによって神経が死滅するため、麻痺が起こるのです。死滅した神経の変わりに、周りの神経が枝を伸ばし(軸索分枝)、死滅した神経が支配する筋肉を助けるので、麻痺は改善するのです。また図では明らかではありませんが、筋肉細胞自体が肥大し、筋力が増大します。

これらの代償(軸索分枝と肥大)するメカニズムによって、患者は、魔法のように恢復し、6ヶ月から12ヶ月の間にベッドから車椅子へ、歩行へと恢復してゆきます。
(「ポストポリオ症候群―その病態から対処法まで―, 全国ポリオ連絡会、p.21)

 これを安定期と呼びます。

 しかし、中高年になると(発症後15年から数十年)、代償機能がうまくいかなくなります。分枝した神経の部分が疲弊してしまうのです。また、神経のみなら筋肉自体も弱くなります。神経と筋肉の接合部(神経筋接合部)も疲弊することもあるのです。

Pps

http://www5b.biglobe.ne.jp/~polio/archive.html
「ポリオの会紹介」 プレゼンテーション (PDF 5,067,551 バイト)から許可を得て転載)

 すべての人がなるわけではなく、ポリオ麻痺患者の20-40%がPPSになるといわれています。また、一度重度のポリオ麻痺になって急激恢復した人ほどPPSになりやすいといわれています。病態生理を考えればわかりますよね。

 症状は筋力の低下のみではありません。疲れやすさ、感覚異常(痛み・しびれ)などきたします。また、筋力の低下によって起こる、ほかの部位への影響(痛み・変形)なども深刻です。呼吸や飲み込みに関係する神経が障害されると、夜間の苦しさや飲み込みにくさを訴えることもあります。排泄障害・体格の変形も起こることがあります。筋量が落ち基礎代謝が減るので、体重コントロールも難しくなります。麻痺があれば過体重は体に負担になります。

 確かにPPSの症状は一進一退を繰り返すようですが、一部で言われている、PPS発症前の日常生活に戻れるということではないようです。そして、一進一退を繰り返しながら少しずつ悪くなるというのです。改めて、「ポリオの会紹介」のプレゼンテーションからですが、

残されたごく僅かな筋肉と神経を使いながら大事にしなくてはいけない。それがむずかしい。普通の筋肉と神経を持っている人には理解できない事でしょう。

 この発言にはPPSの恐ろしさを感じさせ、圧倒されます。

 そのほか、診断の難しさ、治療薬(根本的なものはない)、リハビリなどは、ほかの資料をご覧ください。

 最後になりましたが、最後になりましたがさまざまな資料・ご助言を下さった小山さんを始め、ポリオの会会員の皆様に、厚く御礼申し上げます。

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ポリオ」カテゴリの記事

コメント

最近のPPSの考え方はこのような考え方もあるようです。

国際ピコルナウイルス分子生物学学会 2010 9.11-16 Scotland
Persisting poliovirus fragments in patients with post-polio syndrome and
enhanced cytokine production in cells exposed to the patients’ PBLs
PPS患者における持続するポリオウイルス断片およびPBLs(注:末梢血白血球)にさらした細胞中のサイトカイン産生の増強。
Andreina Baj,GiuseppeMACCARI,and Antonio TONIOLO
イタリア Varese,Insubria 医科大学 微生物研究所
急性麻痺発症の数十年後、PPS-新規の筋力低下、慢性疲労、苦痛、および他の症状で特徴付けられるーを発症した一団のポリオ生存者を調査した(1)。
PPSの原因は不明である(2)。異なるエンテロウイルス受容体を示す細胞株と分子試験(3、4)を用いて調査した所、低レベルの伝染力とPVゲノム断片が、64人のPPS患者(平均年齢58歳、感染後の平均期間53年)のうち、54人(84.4%)のCSF(注;脳脊髄液)と末梢血白血球(PBLs)から検出されている。
58名の対照群(献血者,n=26:PPS患者の家族,n=21:PPS以外の神経性疾患を患う成人、n=11)のPVゲノム断片を同様な方法で調査した所、わずか2名のみに検出された。
手術を行った、わずかのPPS患者の組織培養では、PVゲノム断片は骨格筋、末梢神経、十二指腸と結腸の粘膜細胞の初期培養物に検出されている。
PVゲノム断片の量は極めて僅かであり、ゲノムシーケンシングを困難にしている。5'UTR,VP1,および3Dpolの単位複製配列を一部シ-ケンシングした結果、ウイルスのシーケンスはPV-1(症例の70%)、PV-2、およびPV-3(それぞれ16%、8%)の参照株と一致した。
PVー特異mAbs(モノクローナル抗体)による試験では、カプシド蛋白質がPPS患者の末梢血白血球にさらした上皮細胞株で産生されたことがわかった。
Hela細胞培養物を患者の末梢血白血球(n=29)に晒(さら)した1月後の4-5代継代させた培養物は、健康な献血者/PPS患者の家族(n=15)の末梢血白血球に同様に晒したHela細胞培養物(n=15)と比較して、それぞれ7.9倍、2.6倍のMCP-1とIP-10を放出した。10の追加のサイトカインのレベルは相違なかった。
このデータから、PVゲノム断片と幾分かの生物活性がポリオ生存者中に数十年、まさに存続することがわかる。
PPS患者に存続するPV株を特性評価することは、病因の理解とこの身体障害に対する治療法の発見に役立つだろう。
2
謝辞:この研究は国際ポストポリオ健康財団(St.Louis、MO)とRegione Lombardia(Milan,IT)の援助を受けた。 (翻訳:近見)
F36 国際picornavirus分子生物学会 2010 9.11-16 Scotland
Persisting poliovirus fragments in patients with post-polio syndrome and
enhanced cytokine production in cells exposed to the patients’ PBLs

世界各国では「ポリオ後症候群」の治療に「免疫グロブリン静注療法」が研究されています。
PPS患者の脳脊髄液にはサイトカインが見受けられますが、これは極軽度のポリオウイルスの持続感染による免疫反応とみられています。ただ問題はサイトカインとPPSの関係を科学的に現在でも十分説明が出来ないようです。それがPPSの原因が解らないといわれる理由のようです。
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Intravenous immunoglobulin for post-polio syndrome:
A randomized controlled trial
ポストポリオ症候群に関する免疫グロブリン静脈内注射IVIgによる無作為比較試験

Henrik Gonzalez  Division of Rehabilitation Medicine, Department of Clinical Siences,Danderyd Hospital,Stockholm,Sweden
Katharina Stibrant Sunnerhagen   Institute of Nuroscience and Physiology,Rehabilitation Medcine,Göteborg University
Inger Sjöberg        Department of Nuroscience ,Rehabilitation Medcine,University Hospital Uppsala,Uppsala,Sweden
Georgios Kaponides          Department of Public Health Sciences,Karolinska Institute,Stockholm,Sweden
Tomas Olsson    Neuroimmunology Unit,Department of Clinical Neuroscience,Karolinska Hospital, tockholm,Sweden
Kristian Borg        Department of Public Health Sciences,Karolinska Institute,Stockholm,Sweden

Lancet Neurology, 2006; 5: 493-500    DOI:10.1016./S1474-4422(06)70447-1

注)訳者、編集者などはこの翻訳内容と、それによって引き起こされた事に対して、いかなる責任も負いません。
                        
Summary 要約

Background 背景; 急性灰白髄炎(ポリオ)の生存者には,急性感染した後に数十年経って,症状が増悪したり,あるいは新しい症状が出現したりすることがよくある.これはポストポリオ症候群として知られている.CNS(Central Nerve System; 中枢神経系)での炎症進行過程でサイトカインの産生は,炎症過程の基礎を成し免疫調整システムに関する治療が可能であることを示している.我々はポストポリオ症候群の免疫グロブリン静脈内注射(静注)に関して,複数施設でランダム化比較試験(二重盲検、プラセボ比較)を行った。

Method 方法; 4つの大学病院で142名の患者が,免疫グロブリンを合計90g静注するグループ(n=73)とプラセボグループ(n=69)に無作為に割り当てられ,連続3日間の静注が行われ,これを3ヶ月後に繰り返した.7名の患者がこの研究から脱落した.したがって135名がプロトコルごとに評価された.一次評価ポイントは被験筋の筋力,SF-36質問票(SF-36 PCS)による生活の質であった.二次評価ポイントは,6分間歩行テスト(6MWT),Time up and go(TUG)テスト,被験筋に選ばれていない筋の筋力,高齢者の身体活動スケール(PASE),痛みの視覚化スケール(VAS),多次元疲労度一覧記録(MFI-20),バランス,そして睡眠の質であった.効果判定テストは最初の静注直前に行われ,その後2回目の静注の3ヶ月後に行われた.この研究は臨床研究WEBサイト[Clinical.Trials.gov]に番号NCT0016008として登録されている.

Findings 結果;基準線(治療前の平均値)で比較すると筋力の中央値は免疫グロブリン静注を受けた患者群はプラセボ患者群より8.3%高く、治療群に味方した(p=0.029)。SF-36 PCSは治療後にグループ間に十分な違いはなかった(p=0.321)。下位スケール「活力」スコア(p=0.042)とPASE(p=0.018)は治療群でより効果が見られた。MFI-20とTUG,被験筋に選ばれていない筋の筋力,6分間歩行,バランス,睡眠の質はグループ間に違いはなかった.痛みの視覚化スケール(VAS)によって決定される痛みについては,被験者全体に対しては十分な変化は見られなかった.それにもかかわらず,研究の開始時に痛みを訴えていた患者達は,治療介入グループ内では改善したが,プラセボグループ内では改善しなかった(p=0.037).免疫グロブリン静注は検討に値する治療法であった.

Interpretation 解釈; 免疫グロブリン静注は,ポストポリオ症候群の患者達のあるグループ(サブグループ)に対して支援的な治療オプションであろう.どのようなグループに効果があるのか(感応するサブグループ)、長期効果や服用スケジュールに関する更なる研究が必要である.

いま チーム医療が求められています。
特に「ポリオ後症候群」のような多因性疾患は単科では対応できません。 リハ科の装具療法、リハビリ訓練 :神経内科の脳脊髄液CSFの検査、電気診断学、IVIG治療:整形外科 脊柱狭窄症、手根幹症候群、股関節亜脱臼などオーバユースによる変形疾患の対応
:分子生物学 PPSの原因究明、サイトカインの定量化、ポリオウイルスによる持続感染の究明 など

 そして時代は 診療科間レベルを超え、大学間、各国間 レべルの共同研究が求められています。

特に免疫グロブリン静注療法では血液製剤を使うので RCT研究するのに莫大なお金がかかります。
これは世界レベルでRCTプロトコルを作成して 有効なPPS対象患者などを解明する必要があります。
IVIGは世界ではアルツハイマー疾患でRCTが1000人レベルで行われているように PPSでも世界レベルの共同研究が求められております。
  ヨーロッパ神経学会EFNSは 世界へPPS患者でのIVIG RCT研究を呼び掛けているように思えます。

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免疫グロブリンIVIG-PPSは対象疾患 (斎藤貞)

EFNS TASK FORCE/CME ARTICLE
EFNS guidelines for the use of intravenous immunoglobulin in treatment
of neurological diseases
EFNS task force on the use of intravenous immunoglobulin in treatment of neurological
diseases
Members of the Task Force: I. Elovaaraa, S. Apostolskib, P. van Doornc, N. E. Gilhusd,
A. Hietaharjue, J. Honkaniemif, I. N. van Schaikg, N. Scoldingh, P. Soelberg Sørenseni and
B. Uddj
aDepartment of Neurology and Rehabilitation, Tampere University Hospital and Medical School, University of Tampere, Tampere, Finland;
bInstitute of Neurology, School of Medicine, University of Belgrade, Belgrade, Serbia; cDepartment of Neurology, Erasmus Medical Centre,
Rotterdam, The Netherlands; dDepartment of Neurology, Haukeland University Hospital, Bergen, Norway; eDepartment of Neurology and
Rehabilitation, Tampere University Hospital, Tampere, Finland; fDepartment of Neurology, Vaasa Central Hospital, Vaasa, Finland;
gDepartment of Neurology, Academic Medical Center, University of Amsterdam, Amsterdam, The Netherlands; hUniversity of Bristol
Institute Of Clinical Neuroscience, Frenchary Hospital UK Bristol, UK; iDepartment of Neurology, National University Hospital,
Rigshospitalet, Copenhagen, Denmark; and jDepartment of Neurology and Rehabilitation, Tampere University Hospital and Medical School,

Post-polio syndrome
Post-polio syndrome is characterized by new muscle
weakness, muscle atrophy, fatigue and pain developing
several years after acute polio. Other potential causes of
the new weakness have to be excluded [117,118]. The
prevalence of PPS in patients with previous polio is 20–
60%. The prevalence of previous polio shows great
variation according to geography. In European countries
the last big epidemics occurred in the 1950s, mainly
affecting small children. Present prevalence of polio
sequelae in most European countries is probably 50–
200 per 100 000.
 以下省略

ヨーロッパ神経学会「ポリオ後症候群」ガイドライン

EFNS TASK FORCE/CME ARTICLE
EFNS guideline on diagnosis and management of post-polio syndrome.
Report of an EFNS task force
E. Farbua,1, N. E. Gilhusa, M. P. Barnesb, K. Borgc, M. de Visserd, A. Driessene, R. Howardf,
F. Nolletg, J. Oparah and E. Stalbergi
aDepartment of Neurology, Haukeland University Hospital, University of Bergen, Bergen, Norway; bAcademic Unit of Neurological
Rehabilitation, Hunters Moor Hospital, Newcastle upon Tyne, UK; cDepartment of Public Health Sciences, Division of Rehabilitation
Medicine, Danderyds University Hospital, Karolinska Intitutet, Karolinska Hospital, Stockholm, Sweden; dDepartment of Neurology,
Academic Medical Center, University of Amsterdam, Amsterdam, The Netherlands; eLt. Gen. Van Heutzlaan, Baarn, The Netherlands;
fDepartment of Neurology, St Thomas Hospital, Lambeth Palace Road, London, UK; gDepartment of Rehabilitation Medicine, Academic
Medical Center, University of Amsterdam, Amsterdam, The Netherlands; hRepty Rehab Centre, ul. Sniadeckio 1, Tarnowskie Go´ry, Poland;
and iDepartment of Clinical Neurophysiology, University Hospital, Uppsala, Sweden
Keywords:
definition, management,
post-polio syndrome
Received 14 June 2005
Accepted 7 September 2005
Post-polio syndrome (PPS) is characterized by new or increased muscular weakness,
atrophy, muscle pain and fatigue several years after acute polio. The aim of the article
is to prepare diagnostic criteria for PPS, and to evaluate the existing evidence for
therapeutic interventions. The Medline, EMBASE and ISI databases were searched.
Consensus in the group was reached after discussion by e-mail. We recommend
Halstead’s definition of PPS from 1991 as diagnostic criteria. Supervised, aerobic
muscular training, both isokinetic and isometric, is a safe and effective way to prevent
further decline for patients with moderate weakness (Level B). Muscular training can
also improve muscular fatigue, muscle weakness and pain. Training in a warm climate
and non-swimming water exercises are particularly useful (Level B). Respiratory
muscle training can improve pulmonary function. Recognition of respiratory
impairment and early introduction of non-invasive ventilatory aids prevent or delay
further respiratory decline and the need for invasive respiratory aid (Level C). Group
training, regular follow-up and patient education are useful for the patients mental
status and well-being. Weight loss, adjustment and introduction of properly fitted
assistive devices should be considered (good practice points). A small number of
controlled studies of potential-specific treatments for PPS have been completed, but
no definitive therapeutic effect has been reported for the agents evaluated (pyridostigmine,
corticosteroids, amantadine). Future randomized trials should particularly
address the treatment of pain, which is commonly reported by PPS patients. There is
also a need for studies evaluating the long-term effects of muscular training.

LANCET Neurology2010.9 による「ポリオ後症候群の疾患管理」

Management of post polio syndrome
Henrik Gonzalez, Tomas Olsson, Kristian Borg
Lancet Neurol 2010; 9: 634–42
See Refl ection and Reaction page 561
Division of Rehabilitation Medicine, Department of Clinical Sciences, Danderyd

Postpolio syndrome is characterised by the exacerbation of existing or new health problems, most often muscle weakness and fatigability, general fatigue, and pain, after a period of stability subsequent to acute polio infection. Diagnosis is based on the presence of a lower motor neuron disorder that is supported by neurophysiological fi ndings, with exclusion of other disorders as causes of the new symptoms. The muscle-related eff ects of postpolio syndrome are possibly
associated with an ongoing process of denervation and reinnervation, reaching a point at which denervation is no longer compensated for by reinnervation. The cause of this denervation is unknown, but an infl ammatory process is possible. Rehabilitation in patients with postpolio syndrome should take a multiprofessional and multidisciplinary approach, with an emphasis on physiotherapy, including enhanced or individually modifi ed physical activity, and muscle training. Patients with postpolio syndrome should be advised to avoid both inactivity and overuse of weak muscles.
Evaluation of the need for orthoses and assistive devices is often required.

 略

Persistent virus

Persistence of poliovirus fragments might cause postpolio syndrome. Mutated poliovirus genomic sequences have been detected in the CSF of some patients,19,20 but not in the CSF of others.21 One study22 reported detection of poliovirus genome fragments in all patients with
postpolio syndrome. Further study is clearly needed to prove the hypothesis of a persistent viral infection in postpolio syndrome.
Immunological factors and chronic infl ammation
 略

中南米 [コロンビア] ポリオ後症候群患者を「免疫グロブリン静注療法」を対象疾患に
 不活化ポリオワクチン採用と同様に先進医療を推進!!(2007年度)


ACTA NEUROLÓGICA COLOMBIANA
Vol 23 No. 1 • SUPLEMENTO (1:1) • 2007 ISSN 0120-8748
PUBLICACIÓN OFICIAL DE LA ASOCIACIÓN COLOMBIANA DE NEUROLOGÍA
Permiso Tarifa Postal Reducida Nº 738 de Adpostal


SINDROME POSTPOLIO (SPP)
El aumento o desarrollo de nuevos síntomas
en pacientes con secuelas de poliomielitis
ocurrida décadas antes se conoce como el SPP.
Un reciente ensayo clínico controlado en 142
pacientes aplicó según una asignación aleatoria a
90 gramos totales de IgIV administrados en tres
días consecutivos y repetidos a los tres meses o
placebo bajo el mismo esquema. Los desenlaces
principales fueron fuerza muscular y calidad
de vida medida con el cuestionario SF36. El
promedio de la fuerza muscular favoreció a la
IgIV. La ligera diferencia clínica obtenida fue
del 8.3 por ciento con respecto al placebo que
es estadísticamente significativa. Las medidas
de calidad de vida no alcanzaron una diferencia
significativa (50).

MedicineNet.com
ポリオ後症候群の最新研究は 1)免疫グロブリン静注療法とサイトカイン
2)ポリオ・ウイルスの持続感染  に注目されています。


What research is being conducted on post-polio syndrome?

Scientists are working on a variety of investigations that may one day help individuals with post-polio syndrome. Some basic researchers are studying the behavior of motor neurons many years after a polio attack. Others are looking at the mechanisms of fatigue and are trying to discover the role played by the brain, spinal cord, peripheral nerves, the neuromuscular junction (the site where a nerve cell meets the muscle cell it helps activate), and the muscles.

Determining if there is an immunological link in post-polio syndrome is also an area of intense interest. Researchers who discovered inflammation around motor neurons or muscles are trying to find out if this is due to an immunological response.

Other investigators have discovered that fragments of the poliovirus, or mutated versions of it, are in the spinal fluid of some survivors. The significance of this finding is not known and more research is being done.

全世界のPPS関係者が注目するー「PPSからポリオウイルスを検出!」と発表している
イタリア AntonioToriolo 博士の論文 (現時点で追試なし)


Detection of persistent polioviruses in patients with the postpoliosyndrome

Andreina BAJ, Giuseppe MACCARI, and Antonio TONIOLO
Laboratory of Medical Microbiology, University of Insubria Medical School
Viale Borri 57, 21100 Varese, Italy
Polioviruses (PVs) are the etiologic agents of acute paralytic poliomyelitis. Decades after being hit by the
virus, polio survivors may develop the so-called “post-polio syndrome” (PPS), a progressive condition
characterized by chronic fatigue and pain, new muscular weakness, and cold intolerance. The etiology and
pathogenesis of PPS are unknown, thus empirical therapies are used. Current data suggest that PV
genomes may persist for decades in the central nervous system of affected patients. Detection and
sequencing of persisting PV genomes is pivotal for three reasons: a) investigating the hypothetic
etiological link between virus persistence and PPS; b) setting up reliable molecular tests for diagnosis and
evaluation of disease progression; c) developing etiologic treatments aimed at virus eradication. Using
molecular tests, tissue culture studies and immunofluorescence with PV-specific antibody, PVs have been
detected in 16/16 samples from PPS patients and in 0/16 samples from control patients. Genome sequence
analysis revealed that the persisting PV isolates are markedly different from the reference PV strains. In
addition, the activity of potentially effective antivirals has been investigated against type-1 PV.
Keywords: Etiology, Pathogenesis, Enteroviruses, Genome detection, Virus antigen, Antiviral
drug

 ポリオ後症候群の慢性疲労はウイルスによって中枢神経(脳幹部)を冒された事が
原因かもしれないというBruno博士の説(最近のPPS患者の剖検でPD変性が有る事に着目)
  フロリダ中北ポリオの会 記事(中兼正次 氏 翻訳)
http://www.geocities.jp/hokukaido/florida/ar7057-matheson.htm

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・略・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ポリオ体験者が損傷を受けたのは、脊髄の前角細胞だけではありません。
The poliovirus damages the anterior horn cells of the spinal cord but that is not all it damages.

 ポリオは、脳幹の一部にも損傷を与えます。
It also damages parts of the brain stem.

 ポリオウイルスは、全体として、そして時には網様体賦活系 (Reticular Activating System) と言われる脳区域にまでも、損傷を与えることが分かっています。
(訳注:医師薬出版(株)の最新医学大辞典によると、脳の中の「網様体賦活系」と呼ばれる部分を切ると、大脳皮質に、睡眠や昏睡の時と同じような、大きな振幅の脳波が起こるようです。)
Findings indicate that poliovirus consistently and often severely damaged the brain areas known as the Reticular Activating System.[4],[5]

 この場所は、脳の活動を活発にする働きを担っており、自発的な注意力、記憶力、自発的な興味、自主性、努力や仕事への能力を維持し、疲労感を抑制しています。
These areas are responsible for activating the part of the brain involved in maintaining voluntary attention, memory, spontaneous interest, initiative and the capacity for effort and work, and for preventing feelings of fatigue.

 これは、人を目覚めさせ、注意力を持続させる場所なのです。(資料5)
This is the area that keeps us awake and allows us to focus our attention.[5]

 ポリオ体験者は、自分たちの疲労が本能的なものであるではないか、と言っています。
Polio survivors report that they are most disabled by the visceral symptoms of fatigue.

 それは、極度の疲労感や受動性であり、努力を続けるのがいやになることであり、心と体の活動を妨げるものです。
These are feelings of exhaustion, passivity and an aversion to continued effort that generate an avoidance of both mental and physical activity.[5]

 R.L.ブルーノ博士は、脳の中に疲労感を増幅する働きがあると示唆しています。
Dr. R. L. Bruno suggests the existence of a Fatigue Generator in the brain.[5]

Dr.Perlman(UCLA) もBruno博士のように「首から上のポリオ(脳幹部損傷のポリオ)」について語っております。明確にポリオ患者の死体解剖で脳幹分にウイルス損傷があるポリオ患者が存在いたします。(新潟大学脳研究所の剖検でも見つかっております)
 この人たちはPPSで覚醒状態の低下、呼吸器障害、嚥下障害、心拍血圧の不安定を生む可能性が高いです。日本でもポリオ患者の脳幹部損傷のアプローチが求められております。

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"Polio Above the Neck"

Written by Tessa Jupp RN for the Post Polio Network of WA

In May 1999 Neurologist Dr Susan Perlman of the University of California-Los Angeles (UCLA) gave a talk to a post polio support group in California.

Complete article at www.skally.net/ppsc/neck.html

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Dr Perlman notes that most people had polio that affected arms and legs but that not much is written about people who had non-paralytic polio.

De Perlman feels that these people had polio-enceph-alitis. From our own observations of polios in WA, people who had polioencephalitis often had a really bad headache, so bad that they still remember it as the worst headache they have ever had! Is this you?

Polioencephalitis could well have caused changes in the brainstem (bulbar polio), presenting as breathing and swallowing problems that may have been present even in people who ostensibly had non-paralytic polio and also in others who may have no complaints about their legs or arms. A few of our WA polios fit this scenario but others may also have had both paralysis and polioencephalitis too.

Autopsies performed following the epidemic polio of the 1940s and 1950s report signs of acute polio infection throughout the body, not just restricted to the spinal cord. Changes were found in central brain structures that control alertness, central fatigue, and autonomic functions such as temperature regulation and also in the brainstem itself.

It is estimated that more than 90% of a polio survivor’s motor neurons were affected and damaged during the initial acute stage and some damage occurred even if there was no paralysis. Autopsy studies have shown that in the acute phase as few as 4% of motor neurons escaped damage.

Many of those with bulbar polio did not survive as if there is a 50% loss of the motor neurons that control breathing or swallowing, a person is going to be in real serious trouble. eg iron lungs.

以下略

新潟大学脳研究所におけるPPS患者の剖検 脳幹部損傷について「付随的な病理
学的所見として、subclinical なPD 病変、etiology 不明の筋炎を認め、臨床経過に何
らかの修飾をもたらしたと考えられた。」 これは何を意味するのでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・抄録・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

4.ポリオ罹患66 年後、新たに四肢麻痺、球麻痺様症状が発現した1 剖検例
小阪崇幸1、付永娟1、豊島靖子1、黒羽泰子2、長谷川有香2、谷卓2、松原奈絵2、
小池亮子2、高橋均1
1. 新潟大学脳研究所 病理学分野 2. 国立病院機構西新潟中央病院 神経内科
座長: 池田 修一
症例は77 歳、男性。1 歳時にポリオに罹患。以後、右足を引きずって歩く。67 歳時、
歩行障害が進行し、両手の筋力低下および両腕の挙上困難も出現したため某病院神経内
科を受診したところ、ポストポリオ症候群と診断された。68 歳時、介助歩行となる。
以後も症状は徐々に進行。誤嚥性肺炎を繰り返すようになり、76 歳時には気管切開術、
胃瘻造設術を施行された。死亡7 ヶ月前の神経学的所見としては、意識清明で、首振り
や口パクにてコミュニケーションは可能。挺舌良好で舌萎縮なし。眼球運動制限や眼振
なし。ベット上全介助で、全身の筋力低下(徒手筋力試験では上下肢とも2 程度)、筋
萎縮が認められた。外観上、右下肢が対側と比べ数cm 短く、右股関節は外旋位拘縮。
深部腱反射は消失、病的反射なし。排尿障害なし。血液ガスにてpCO2 が66 mmHg と高
値。3 ヵ月後には両下肢および左上肢は完全麻痺となった。その後、CO2 の貯留が進行
し、呼吸状態悪化により永眠。臨床的には、ポストポリオ症候群や筋萎縮性側索硬化症
が疑われ病理解剖となった。病理学的には、右腰仙髄前角にて高度の神経細胞脱落を伴
うglial scar が認められ、同部位のneuropil はsynaptophysin 染色にて染色性が消失。
これらは陳旧性ポリオ病変と考えて矛盾のない組織所見だった。加えて、左腰髄にも大
きさは異なるものの同様の病変が認められ、運動野ではBetz 細胞脱落およびグリオー
シスを軽度ながら認めた。これらの変化がポリオを罹患し76 年の長期経過に伴い出現
した組織変化なのか興味深い。ちなみに、脳幹運動神経諸核や脊髄前角において、ALS
の際に認められるBunina 小体やTDP43 陽性封入体は認められなかった。付随的な病理
学的所見として、subclinical なPD 病変、etiology 不明の筋炎を認め、臨床経過に何
らかの修飾をもたらしたと考えられた。

ポリオ患者を見ていると身近にパーキンソン病様の方が何人かいます。
世界のインターネットを調べると 同じようにポリオ患者はパーキンソン病になりやすいのではないか?
質問しています。世界の人が同じ疑問を持っております。
しかし 現状ではPPS患者がパーキンソン病になりやすいといった科学的な証明はありません。
けれど いずれ 何かが世界で出てきそうな予感がします。
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Parkinson's Disease in a Polio survivor?
Does anyone know anything about Parkinson's Disease or Post-Polio Syndrome? My grandmother was told she had post-polio syndrome and she went to a neurologist today, who told her (much to her surprise) that she may have Parkinson's Disease. We have to wait 2 weeks for the results of her tests and I really would appreciate ANY information anyone might have. I know this is an odd case, but any information about either Parkinson's Disease or Post-Polio Syndrome would be great. Thanks.
3 years ago Report Abuse by Carl Hernz Member since:
April 08, 2006
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While rarely life-threatening, post-polio syndrome or PSP is a condition that affects polio survivors many years after they had originally recovered from polio. For many, this means years since childhood as many of the young adults who survived previous polio scourges have all but passed away.

PPS is mainly characterized by new weakening not only in muscles previously affected by the polio infection but often in others unaffected the first time around. Progressive muscle weakness, joint degeneration, scoliosis, and the accompanying pain resulting from these symptoms are common, but some patients experience only minor symptoms. Fatigue similar to what is experienced with other neurological problems is also likely, but less common is the development of visible muscle wasting or atrophy.

And yes, it is a neurological condition like Parkinson’s disease (PD). Like PD, the cause of PSP is unknown. Not all polio survivors get PSP (maybe only 40%, while some estimate up to 60%), and it can be hard to diagnose, which is another thing it has in common with Parkinson’s. Like PD as well is the fact that PSP is a slowly progressive disease.

The similarities end there, however. Unlike PD, PSP has no medical treatment outside of non-fatigue causing exercise. Also, unlike Parkinson’s, post-polio syndrome can have periods of improvement during its slow course of progression.

As for Parkinson’s, it is usually clinical diagnosed through medical evaluation of the patient’s symptoms and checking to see that they do not have other closely mimicking conditions. The PD sufferer usually has resting tremors, slowness of movement, and stiffening of extremities as well as other secondary symptoms like fatigue and even vision problems. Unlike PSP, PD symptoms generally disappear with the administration of anti-Parkinson’s drugs, especially L-dopa.

No connection between the diseases is commonly noted, so you don’t have to worry that one can lead to the other. They can’t, as you have to have survived polio to develop PSP.

Neither condition is fatal in themselves, but the complications arising from either can be. It is important that more than one doctor be working with anyone who might be suffering from either or both diseases. Several tests will be required to make an efficacious and trustworthy diagnosis of Parkinson’s, and you may want to get a second opinion on the PD diagnosis from a movement specialist just to make sure.
Source(s):
MayoClinic.com: "Post-polio Syndrome" http://www.mayoclinic.com/health/post-po…

The National Parkinson's Foundation--http://www.parkinson.org/
3 years ago Report Abuse

ALSの除外診断に何故PPSの除外があるのか?何か関連性があるのか?

ポリオ後症候群とALS?PPSはALSになりやすい?

 春日井市立病院の寺尾先生はPPS患者の呼吸器を調べて行ったらALSになり始めていたという論文

Clin Neurol Neurosurg. 2006 Oct;108(7):670-4. Epub 2005 Sep 13.

Respiratory failure in a patient with antecedent poliomyelitis: amyotrophic lateral sclerosis or post-polio syndrome?
Terao S, Miura N, Noda A, Yoshida M, Hashizume Y, Ikeda H, Sobue G.

Division of General Medicine, Department of Internal Medicine, Aichi Medical University School of Medicine, Aichi 480-1195, Japan. terao123@quartz.ocn.ne.jp

Abstract
We report a 69-year-old man who developed paralytic poliomyelitis in childhood and then decades later suffered from fatal respiratory failure. Six months before this event, he had progressive weight loss and shortness of breath. He had severe muscular atrophy of the entire right leg as a sequela of the paralytic poliomyelitis. He showed mild weakness of the facial muscle and tongue, dysarthria, and severe muscle atrophy from the neck to proximal upper extremities and trunk, but no obvious pyramidal signs. Electromyogram revealed neurogenic changes in the right leg, and in the paraspinal, sternocleidomastoid, and lingual muscles. There was a slight increase in central motor conduction time from the motor cortex to the lumbar anterior horn. Pulmonary function showed restrictive ventilation dysfunction, which was the eventual cause of death. Some neuropathological features were suggestive of amyotrophic lateral sclerosis (ALS), namely Bunina bodies. In patients with a history of paralytic poliomyelitis who present after a long stable period with advanced fatal respiratory failure, one may consider not only respiratory impairment from post-polio syndrome but also the onset of ALS.

NIHの記事では PPS患者はまれにALSになると書いています。

Post-polio syndrome (PPS) is a condition that can strike polio survivors decades after their recovery from poliomyelitis. PPS is believed to occur when injury, illness (such as degenerative joint disease), weight gain, or the aging process damages or kills spinal cord motor neurons that remained functional after the initial polio attack. Many scientists believe PPS is latent weakness among muscles previously affected by poliomyelitis and not a new MND. Symptoms include fatigue, slowly progressive muscle weakness, muscle atrophy, fasciculations, cold intolerance, and muscle and joint pain. These symptoms appear most often among muscle groups affected by the initial disease. Other symptoms include skeletal deformities such as scoliosis and difficulty breathing, swallowing, or sleeping. Symptoms are more frequent among older people and those individuals most severely affected by the earlier disease. Some individuals experience only minor symptoms, while others develop SMA and, rarely, what appears to be, but is not, a form of ALS. PPS is not usually life threatening. Doctors estimate the incidence of PPS at about 25 to 50 percent of survivors of paralytic poliomyelitis

ポリオ後症候群の世界の新しい考え方は「慢性疲労症候群CFS]の原因仮説と基本的に同じです。
ウイルスの種類を突然変異のポリオウイルスに当てはめれば 同じウイルス感染後疲労疾患として似た病状を示します。「オーバーユース」原因論だけでなく、PPSにも免疫学的なアプローチが不可欠になっております。

 以下は 慢性疲労症候群CFSに対する意見を述べた倉恒医師の記事です。


慢性疲労症候群とは、健康に生活していた人が風邪などに罹患したことがきっかけとなり、それ以後、原因不明の激しい全身倦怠感とともに、微熱、頭痛、筋肉痛、思考力の低下、抑うつ、不安などの症状が長期に続いて、健全な生活が送れなくなるという病態であり、CDCによって1988年に提唱された比較的新しい疾病概念である。
 昔から、よくわからない不定愁訴を訴える疲れというのは報告されていたんですけれども、1984年にネバダ州インクラインという2万人の村で、200人の集団発生の原因不明の微熱を訴える患者さんがありました。CDCが調査した結果、ウイルスのさまざまな抗体の上昇は認められるんですけれども、原因と特定できるものはない。この病気がこれ以上もし広がっていったら大変なので、そういう病気の特徴をまとめて、1つのworking case definitionというのを発表した。それが現在使われているCDCの診断基準です。
 その基準を満たす患者さんがどの程度日本にいるのかというのは、1999年に厚生労働省の慢性疲労症候群の研究班が、名古屋地区の一般地区地域住民4,000名を対象に、アンケート調査を行っています。住民台帳から無作為に抽出した方で3,015名、7割5分の回答を得ておりまして、0.3%の方がこの病気に該当しているという結果が出ています。
 また、5年後の2004年、大阪で一般地域住民の調査を行いまして、2,742名から回答を得て、やはり0.3%の方が該当している。
 したがいまして、15~65歳の就労可能年齢人口は約8,000万人と、総理府から発表されていますので、これを単純に掛け合わせますと約24万人の方が、この病気の診断基準を満たしているだろうと思われます。ただ、この診断基準を満たしていなくても、小基準を満たしていなくても、大基準という原因がよくわからない疲労で、日常生活、社会生活に支障を来している方は、この10倍程度、3~4%おられるということもわかっています。
 その原因ですけれど、特定のウイルスが、原因だということが決まっているわけではありません。今、私たちが思っていますのは、種々の生活環境ストレスによって、神経、内分泌免疫系のバランスが崩れ、特に免疫系の変調、免疫力が低下することによって、さまざまな体の中に潜伏していたウイルスが元気になってくる。これは例えばヒトヘルペス6型ウイルスなどの再活性化というのがわかっていますけれども、こういう特定のウイルスである必要はないです。これがマイコプラズマであってもいいですし、さまざまな潜伏感染ウイルス、何でもいいです。例えば唇の横にしっしんが出る口唇ヘルペス、単純ヘルペスウイルスの再活性化が原因だったという人もおられます。
 こういうウイルスが再活性化すると、それを抑えようとしてさまざまな免疫物質、特にインターフェロンのようなものがつくられる。これが脳の中でもつくられていることがわかっていまして、これが特に前頭葉を中心とした脳の機能に変調を与えて、これが取れない疲れとともに、痛みであるとか情動系のうつであるとか不安であるとか、さまざまな臨床症状を引き起こしているんだということが、ポジトロンCTを用いた検査でわかってきています。

来年の日本リハビリテーション医学会に「PPSの免疫グロブリン静注療法」のカロリンスカの
研究者が招待講演に来る予定です。 


第49 回日本リハビリテーション医学会学術集会(2012年6月予定)
会長 蜂須賀 研二
(産業医科大学リハビリテーション医学講座教授)

第49 回日本リハビリテーション医学会学術集会を担当することになり,2012年5月31日から6月2日の日程で福岡市にあります福岡国際会議場・福岡サンパレスで開催いたします.大変名誉に感じるとともに,会員の方々が満足できる学術集会を企画し運営することに重責を感じています.

省略

日本リハビリテーション医学会設立50周年記念に連動したカウントダウン企画として「九州におけるリハビリテーションの歩み」に関する展示をします.
 招待講演は,
米国MossRehabのAlberto Esquenazi(ロボット訓練),
米国Columbia University College of Physicians and SurgeonsのJoel Stein(機能回復),

「「スウェーデンDanderyd HospitalのHenrik Gonzalez(ポリオ症候群)」」 ・・・免疫グロブリンの研究者です。

,また,招待教育講演は米国Newton-Wellesley HospitalのJoanne Borg-Stein(線維筋痛症)にお願いしています.

省略

新潟大学脳研究所におけるPPS患者の剖検 脳幹部損傷について「付随的な病理
学的所見として、subclinical なPD 病変、etiology 不明の筋炎を認め、臨床経過に何
らかの修飾をもたらしたと考えられた」

 ポリオ後症候群患者がパーキンソン病になる確率が高いのではないか?という疑問を
持ち続けていますが 最近 ポリオ後症候群PPSがウイルス感染後疲労症候群の可能性が
高いことを知り 益々 この仮説を有り得ると思うようになってきた。

1)PPSはウイルス感染後疲労症候群
2)エネルギー代謝の低下
3)ミトコンドリア損傷
4)膜電位の消失したミトコンドリアにParkinが局在??
5)Parkinの機能異常によるマイトファージ不全
6)Parkin症候群の病態を引き起こす

という仮説は成り立つのではないでしょうか?
どなたか研究してください。

 再度 問いかけます PPS患者はPDになる可能性は高い??
新潟大学脳研究所での「ポリオ後症候群」患者の3名の剖検でパーキンソン病の病態がないにもかかわらずPD脳変性が2名に見つかった事は驚くべき事です。普通のポリオ後症候群患者の66%にPD変性が存在する可能性があるのです。
 PPS患者の脳脊髄液にサイトカインが見つかっています。このサイトカインがいたずらしてミトコンドリアを損傷させることは慢性疲労症候群CFSの研究でも解っております。
 一方 パーキンソン病の原因について最新科学では ミトコンドリア損傷の廃棄処分のメカニズム(マイトファジー)が破たんしてパーキンソン病に成ると言われています。とするとミトコンドリアを損傷した確率が高いPPS患者はマイトファジーの能力が低下してPD変性をおこす確率が高くなると考えるのは自然ではないでしょうか? 
それとCFS患者がパーキンソン病になる人が多くなる可能性もあり着目すべき視点ではないでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


4.ポリオ罹患66 年後、新たに四肢麻痺、球麻痺様症状が発現した1 剖検例
小阪崇幸1、付永娟1、豊島靖子1、黒羽泰子2、長谷川有香2、谷卓2、松原奈絵2、
小池亮子2、高橋均1
1. 新潟大学脳研究所 病理学分野 2. 国立病院機構西新潟中央病院 神経内科
座長: 池田 修一
症例は77 歳、男性。1 歳時にポリオに罹患。以後、右足を引きずって歩く。67 歳時、
歩行障害が進行し、両手の筋力低下および両腕の挙上困難も出現したため某病院神経内
科を受診したところ、ポストポリオ症候群と診断された。68 歳時、介助歩行となる。
以後も症状は徐々に進行。誤嚥性肺炎を繰り返すようになり、76 歳時には気管切開術、
胃瘻造設術を施行された。死亡7 ヶ月前の神経学的所見としては、意識清明で、首振り
や口パクにてコミュニケーションは可能。挺舌良好で舌萎縮なし。眼球運動制限や眼振
なし。ベット上全介助で、全身の筋力低下(徒手筋力試験では上下肢とも2 程度)、筋
萎縮が認められた。外観上、右下肢が対側と比べ数cm 短く、右股関節は外旋位拘縮。
深部腱反射は消失、病的反射なし。排尿障害なし。血液ガスにてpCO2 が66 mmHg と高
値。3 ヵ月後には両下肢および左上肢は完全麻痺となった。その後、CO2 の貯留が進行
し、呼吸状態悪化により永眠。臨床的には、ポストポリオ症候群や筋萎縮性側索硬化症
が疑われ病理解剖となった。病理学的には、右腰仙髄前角にて高度の神経細胞脱落を伴
うglial scar が認められ、同部位のneuropil はsynaptophysin 染色にて染色性が消失。
これらは陳旧性ポリオ病変と考えて矛盾のない組織所見だった。加えて、左腰髄にも大
きさは異なるものの同様の病変が認められ、運動野ではBetz 細胞脱落およびグリオー
シスを軽度ながら認めた。これらの変化がポリオを罹患し76 年の長期経過に伴い出現
した組織変化なのか興味深い。ちなみに、脳幹運動神経諸核や脊髄前角において、ALS
の際に認められるBunina 小体やTDP43 陽性封入体は認められなかった。

付随的な病理学的所見として、  [[subclinical なPD 病変]]、  etiology 不明の筋炎を認め、臨床経過に何
らかの修飾をもたらしたと考えられた。

 前回の投稿のなかで「新潟大学脳研究所でポリオ後症候群患者の剖検3名中 2名にSUBCLINICALなPD変性が2名に認めた」と言う表現は間違いでした。訂正いたします。外国論文にPPS患者の剖検で
3名中2名にPD変性があったという内容が掲載されていたと言う事で、あくまで新潟大学脳研究所での
PPS患者の剖検は1名で有り、その剖検でPD変性があったと言う事です。

 ただ言える事は
欧米のインターネット情報では 患者の家族がPPS患者はパーキンソン病になりやすいのか?と言う質問が良く見られます。医師の答えは相関が無いと言っていますが・・・・・

もう1点は脳内サイトカインが脳神経細胞を冒してドーパミン神経に異常をもたらすような考えは、あながちデタラメとも言えない状況が分子生物学的 研究で分かった来ています。

よって 現状ではどちらともいえず今後の分子生物学の研究が待たれると言う事だと思われます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下は 新潟大学脳研究所 分子生物学研究室の気になる文章です。
抜粋いたします。


研究の成果

○中脳ドパミン神経の過剰発達と興奮性入力への感受性亢進を誘導する。

図4;中脳ドパミンニューロンの培養におけるEGF, IL-1の栄養因子効果。細胞生存率や突起の伸長が顕著。チロシン水酸化酵素での免疫染色。

EGFもIL-1も胎児中脳ドパミン神経に作用して、その細胞生存率を上昇させるが、それらの活性は質的に異なる。EGFは突起進展に顕著な効果をもたらすのに対し、IL-1はバリコシテイーを増加させる。ドパミン神経のパッチクランプ測定によるとEGF投与時に興奮性入力感受性が上昇していることも判明している。EGFやIL-1の投与モデル動物は成長後もドパミン感受性が慢性的に亢進していた。

In vivo 31P- MRS study of skeletal muscle metabolism
in patients with postpolio residual paralysis
麻痺が残ったポリオ患者の生体内31リンを用いた磁気共鳴スペクトロスコピーに
よる骨格筋の代謝研究

Uma Sharmaª,Virendra Kumarª, Naranamangalan R.Jagannathanª
Department of NMR, All India Institute of Medical Sciences, New Delhi 110 029, India
Sanjay Wadhwa
Department of Physical medicine and Rehabilitation, All India Institute of Medical Sciences, New Delhi 110 029, India

Magnetic Resonance Imaging 25 (2007)244-249

Abstract 抄録
 程度に差のある麻痺が残ったポリオ患者を対象に安静状態で、生体内の筋肉代謝を31P磁気共鳴スペクトロスコピー法で対照群と比較しながら研究が行われた。
PCr/Pi比とPCr/ATP比は対照群と比べて患者のほうが低かった。PCr/Piの減少は「酸化的リン酸化が異常」である事を示している。ポリオ患者におけるPME/PCr比で有意に増加が観察された事は解糖系の中間化合物が蓄積していることを示している。
おまけにPDE/PCr比もまた有意な増加がポリオ患者に有った。
一般的に代謝比の観察された変化は残存麻痺の程度と相関がある事が解り、代謝の変化は慢性的な神経原性の変化プロセスに続く2次的な物である事を示唆している。
これらの代謝の変化は残存麻痺のある患者における根本的な筋肉疲労とエネルギー不足の原因と思われる。今回の研究結果はPPRP患者において代謝の悪化と筋損傷の程度の間に1つの見解を与えている。

Keywords: In vivo 31P MRS; Postpolio residual paralysis(PPRP); Muscle weakness; Fatigue; Metabolism

ポリオ後症候群は世界的に見て「酸化ストレス」の増大が言われています。
 PPS患者のパーキンソン病のなる確率は これ故に上がるのではないでしょうか?

酸化ストレス出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索 酸化ストレス(さんかストレス'、Oxidative stress)とは活性酸素が産生され障害作用を発現する生体作用と、生体システムが直接活性酸素を解毒したり、生じた障害を修復する生体作用との間で均衡が崩れた状態のことである。生体組織の通常の酸化還元状態が乱されると、過酸化物やフリーラジカルが産生され、タンパク質、脂質そしてDNAが障害されることで、さまざまな細胞内器官が障害を受ける。

ヒトの場合、酸化ストレスは様々な疾患を引き起こす。たとえば、アテローム動脈硬化症、パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病、統合失調症、双極性障害、脆弱X症候群[1]、慢性疲労症候群などに酸化ストレスが関与している。

ポリオ後症候群は世界的に見て「酸化ストレス」の増大が言われています。
 PPS患者のパーキンソン病のなる確率は これ故に上がるのではないでしょうか?

酸化ストレス出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索 酸化ストレス(さんかストレス'、Oxidative stress)とは活性酸素が産生され障害作用を発現する生体作用と、生体システムが直接活性酸素を解毒したり、生じた障害を修復する生体作用との間で均衡が崩れた状態のことである。生体組織の通常の酸化還元状態が乱されると、過酸化物やフリーラジカルが産生され、タンパク質、脂質そしてDNAが障害されることで、さまざまな細胞内器官が障害を受ける。

ヒトの場合、酸化ストレスは様々な疾患を引き起こす。たとえば、アテローム動脈硬化症、パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病、統合失調症、双極性障害、脆弱X症候群[1]、慢性疲労症候群などに酸化ストレスが関与している。

FIRST,DO NOT HARM(ヒポクラテスの誓い)

UCLAの神経内科医師のオレンジ郡 患者会2012春での講演の紹介 です。
世界のPPS研究の状況が短時間で理解できますので 是非 インタネットで読んでみてください。

<要約(パワーポイントの原稿73枚)2時間の講演分>
1)世界の急性ポリオ発症の現状(インド、アフリカ等)
2)PPSの自然経過(病態)
3)PPSの診断基準
4)障害の老化
5)伝染病学
6)PPSの前兆要因(イタリアでのPPSのリスク要因:現在もPPSの病因は不明)
7)新しい症候がないポリオ患者の将来予測
8)現在理解されているPPSになる要因について(代謝によるオーバユース、炎症など)
9)老化と関係する要因
10)他の老化と関係する要因(長寿遺伝子のON/OFF、mt遺伝子の損傷、活性酸素の
  産生、ホルモンの変化、免疫システム等)
11)サイトカインと免疫グロブリン静注療法IVIG(カロリンスカ)研究の紹介
12)PPSのバイオマーカー(TNF-α、レプチン、IL-6)
13)免疫治療における新しい研究の動向(ノルウエイ、スウェーデン等)
14)免疫グロブリン静注療法IVIGの副作用
15)PPS治療における注意事項(手術時の麻酔薬、PPMAポリオ後進行性筋萎縮)
16)ピリドスチグミン(重症筋無力症に使う)の効果研究(有意差なし)
17)インシュリン様成長因子―1(IGF-1)の効果研究(有意差なし)
18)PPSの為の薬研究は何故失敗するのか?
19)PPSと医学的根拠―PPSメカニズムは,まだ未解明なので治療法も確立していない
20)なぜポリオ患者は医学的知識を増やす必要があるのか?
21)PPSの治療について「まず第一に患者を害してはいけない」(ヒポクラテスの誓い)
22)PPSの管理におけるいくつかの実際的なポイント
23)オレンジ郡 ポストポリオサポートGroupの名声(オンラインセミナーの開催)
   Dr. Perlman博士のyoutube[ http://www.youtube.com/watch?v=tNZaXqxZVdA]
   (Perlman医師はポリオ界のバルセロナ リオネル・メッシと言われています)
24)2011年5月から1年間のポリオ研究論文数 44本(ワクチン28、PPS 16)
25)オランダ アムステルダム グループの薬剤、非薬剤の研究2011
    ①Modafinil(modiodal日本):睡眠時無呼吸患者の覚醒に適用
    ②IVIG(免疫グロブリン静注療法):筋力増強や痛みに効果あり、なしの両論
    ③Pyridostigmine(ピリドスチグミン):筋肉に作用する神経伝達物質の増大MG
④Lamotrigine(ラミクタール):抗てんかん薬、気分安定剤
    ⑤Amantadine(アマンタジン):パーキンソン病の症状を改善する治療薬
⑥Prednisone(プレドニゾン):抗炎症作用免疫抑制作用があるステロイド薬
    ⑦筋肉増強訓練、温熱療法、寒冷療法、静磁気療法など
26)ハルステッド博士の報告 2011 患者サポートグループ、クリニックの減少
    1990年 PPSサポートグループ 298、PPSクリニック 96
    2010年 PPSサポートグループ 131、PPSクリニック 32 (大幅減少)
27)QOLの研究 イスラエルおよびイギリスの研究
28)疲労の研究 米国シアトルとオランダ アムステルダム
29)PPSの中のむずむず脚症候群(restless legs syndrome):ブラジル サンパウロ
30)PHIが奨励する研究(各研究ごとに $25000ドル奨励金)
第六回 2011年 ミシガン大学 抗酸化剤グルタチオンの臨床効果について
   第七回 2009年 PPS患者に存在する非感染性のポリオウイルス断片について
31)呼吸と睡眠障害(PPSと睡眠時無呼吸症候群)
32)タイプⅠ型呼吸不全とタイプⅡ型呼吸不全について
33)こむら返りへの新しい治療法について
34)筋力低下と痛み
35)鎮痛剤などを使った補助的な治療法
36)整形外科の介入について

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