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2010年8月

2010年8月31日 (火)

世田谷区のHPVワクチン公費負担?ちょっと待て!

 HPVワクチンの公費負担があちこちで聞かれます。
http://hpv.umin.jp/

http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-aae0.html

 あちこちで聞かれている公費負担のニュース。さて世田谷区ではどうでしょう?

ひうち優子 世田谷区議会議員 無所属
「ヒブ(Hib)ワクチン・子宮頚がんワクチン等への公費助成、定期予防接種化を求める意見書」

http://ameblo.jp/yukohiuchi/entry-10522076144.html

世田谷区の対応ですが、世田谷区では現在、子宮がん検診を20歳から39歳までの全ての女性区民が、800円の自己負担でいつでも区内の53医療機関で受診できるように、費用の1部を負担しています。これは最低でも2年に1度は検診を受けてもらいたいというねらいがあります。

HPVワクチンについては、性交渉前の11歳から12歳 くらいまで(小学校高学年)が推奨年齢とみており、家庭や学校での性教育を行ったうえで、本人の正しい理解のもとに、接種することが望ましい、と世田谷区 では考えており、そこで世田谷区議会として、今回子宮頚がんワクチンへの公費助成を国に求める意見書を提出したのです。

というわけです。区の負担ではなく国の負担で、ということでしょう。検診については多少突っ込みしたいところもありますが、「家庭や学校での性教育を行ったうえで、本人の正しい理解のもとに、接種することが望ましい」とは正論です(でも、どういう性教育?)。

 ただ、個人的にはHPVワクチン公費負担よりも、先にするべき事はあるのではと思います。他国からは20年ほど遅れているといわれているワクチンギャップですが、遅れているのはHPVワクチンだけではありません(HPVワクチンは日の浅いワクチンです)。

  1. ポリオ生ワクチン(OPV)から、不活化ワクチン(IPV)への移行
  2. B型肝炎ワクチン(HBV)を新生児全員へ(ユニバーサル)
  3. 定期ワクチンと任意ワクチンの一本化(公費か保険給付)。保障の充実。

 こういったことを、少なくともHPVワクチンと同時に進めることが必要でしょう。たしかにHPVワクチンも大切ですし、勧めようという善意は大切にしたいですが、HPVワクチンだけ勧めるキャンペーンというのは、何かしらの意図を感じ取ってしまいます。

ちなみに
http://hpv.umin.jp/

で紹介されていた、第2回癌研オープンアカデミー「中高生のための子宮頸がん夏休み市民公開講座」ですが、内容はこちらをご覧ください。

対象は3名しかいなかった公開講座(癌研オープンアカデミー)
http://blog.goo.ne.jp/idconsult/e/816a1550e8afb83a324bcdb47b494399

2010年8月30日 (月)

【緊急】不活化ポリオワクチンを勧めたい~同志募集

日本小児科学会の声明です。

http://www.jpeds.or.jp/saisin/saisin_100820.html

(登録:10.8.20)
■■ 日本小児科学会予防接種感染対策委員会声明
経口ポリオ生ワクチンの接種について

 世界的には野生株ポリオの流行がまだ存在する現実の中、わが国においては従来どおりポリオワクチン接種率を高く保つ必要があり、不活化ポリオワクチン(IPV)導入までは、OPV接種の徹底を継続するべきであることを日本小児科学会会員諸氏にはご理解いただきたい。

 これを読んで、何でIPVを早く導入できないのか、と思いました。ポリオワクチンについては、以前書いたとおりです。

http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-e925.html
http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-6325.html

 補足をしますと、日本で生ポリオワクチンを作っている日本ポリオ研究所がIPVを開発してましたが、データ管理のずさんさや製造ロットの問題などがあり2005年には厚生労働省に申請を取り下げました。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/04/dl/s0410-2a.pdf

(1)単抗原ワクチン開発
    わが国においても、1980 年代から財団法人日本ポリオ研究所において不活化ポリオワクチン(IPV)の研究が開始され、90年代後半に臨床試験が開始、第Ⅰ相が 98年に、第Ⅱ、Ⅲ相試験が 99 年に開始され、2001 年に製造承認申請がなされたものの、薬事法上の資料の基準適合性の問題等があり、並行して、DPT製造メーカー5社による DPT-IPV4種混合での開発が 2002 年ごろから検討開始。
2003 年3月には、感染症部会のポリオ及び麻疹の予防接種に関する検討小委員会において、不活化ポリオワクチンの導入と接種率向上策として、DPTワクチンとの混合化により、接種率向上と負担軽減が図られるとのことで、4種混合での導入提言が行われている。
これらに併せて、単抗原の承認審査が継続され、2004 年3月に抗原量の変更に関する検討が行われ、2005年6月追加治験計画届けを提出するも、7月に治験中止届け、10月製造承認申請の取り下げが行われ、現在単抗原ワクチンの開発計画はない。

 現在のところ三種混合ワクチンDPTとIPVが合わさった四種混合が開発中です。要するに小児科学会としては、ポリオワクチンの必要性は認めるが国産のIPV混合ワクチンが完成するまではOPVを使い続けなさい、ということです。

 ずいぶんとおさまりの悪い話です。IPVが開発されるのは目前なのに、それまでにOPVで起こりうる重篤な副作用には座視せよというのでしょうか?

 林 啓一先生(上海国際クリニック)・宝樹真理先生(たからぎ医院)が発起人となり、「不活化ワクチンを勧めたい~同士募集」という活動を始めました。国産IPVが完成する間、長年使われ安全性が確認されている海外のIPVワクチンを緊急輸入すれば、この問題は一歩前進します。
https://sites.google.com/site/ipv4japanesechildren/

 「同士」は別に医者でなくてもかまいません。学校関係者でも・主婦でもOKです。是非とも登録を。

2010年8月28日 (土)

昨日の続き(こんな日本脳炎ワクチンスケジュールはOK?)【訂正済】

昨日の自分自身が書いた、ブログを見てふと思いました。

http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-3722.html

 例えば、7歳0ヶ月でこれまでに一回日本脳炎ワクチンをしている場合、まず二回目のワクチンを普通に打ちます。これは期間内ですので、問題ありません。

 次は第一期の追加接種です。通常ならば、二回目のおおむね一年経ってから接種する必要がありますが、これだと8歳0ヶ月で打つことになり規定の時期から外れてしまいます。ただ、昨日の省令によれば・・・

接種対象:平成22年3月31日までに第一期を1回または2回受けた人で、第一期(生後6ヶ月から7歳6ヶ月未満)および第二期(9歳以上13歳未満)の年齢で
内容:残りの2回または1回を1期定期接種として受けられる。2回接種する場合は、6日以上空いていればよい。
例:10才児で、3才の時に1回だけ定期接種を受けていた場合→今年定期第一期で2回接種、来年定期第二期として1回接種できる。

 ということであれば、追加は二回目から6日以上たっていればいいことになります。時期的に見て7歳4ヶ月か7歳5ヶ月くらいに打てばいいことになります。二回目かからは4・5ヶ月しか経っていませんが、医学上・行政上問題はないことになります。

 平成22年3月31日までに日本脳炎ワクチンを少なくとも一回受けた人は、とにかく7歳5ヶ月までに、すべての第一期のワクチンを済ませること。そのためには、期間はそれぞれ6日開いていればいいということですね。

 そして、もうひとつの省令によると・・・

接種対象:平成22年3月31日までに第一期を1回も受けていない人で、9歳以上13歳未満の人。
内容:3回を通常接種方法(1~4週間隔で2回、概ね1年後追加1回)で、第一期定期接種として受けられる。
例:9才児で、未接種→第一期として9才で2回、10才で1回。さらに12才で第二期。

 これならば、たとえば、先ほどと同じく7歳0カ月でまったく日本脳炎を受けていなかった場合はどうでしょう?

 プランとしては

  1. まずはワクチンを7歳5ヶ月までにすべて打つ。一回目・二回目の間隔を6日で打って、7歳5ヶ月ぎりぎりで追加を接種。
  2. もうひとつの省令にしたがい、9歳になったら一期のワクチンを接種

と書いたのですが、もうひとつ道がありました(8月31日改定)

  1. まずはワクチンを7歳5ヶ月までにすべて打つ。一回目・二回目の間隔を6日で打って、7歳5ヶ月ぎりぎりで追加を接種。
  2. もうひとつの省令にしたがい、9歳になったら一期のワクチンを接種
  3. 7歳5ヶ月までに、二回目までのワクチン接種。9歳になってから第一期の追加を接種。

 でいいとおもわれます。なんだか、ややこしいのですが、たとえば

 7歳0ヶ月で第一期二回目までを打つ。一年後の8歳で第一期追加。12歳で第二期。

 とすればずいぶんとすっきりすると思うのですが、省令を見る限り無理なようですorz。

2010年8月27日 (金)

実は今日から・・・日本脳炎の通知

http://crs-hosei-faq.blogspot.com/2010/08/2297.html

2010年8月27日金曜日

予防接種実施規則の一部を改正する省令(平成22年厚生労働省令第97号)の例規への影響

予防接種実施規則(昭和33年厚生省令第27号)の一部を改正する、    
予防接種実施規則の一部を改正する省令(平成22年厚生労働省令第97号)が公布されました。    
公布日平成22年8月27日、    
施行日公布の日です。

なんと今日です。官報を見てみましょう。

http://kanpou.npb.go.jp/20100827/20100827h05385/20100827h053850000.html

 この2ページから

〇厚生労働省令第九十七号
予防接種法(昭和二十三年法律第六十八号)第十条の規定に基づき、予防接種実施規則の一部を改正する省令を次のように定める。
平成二十二年八月二十七日
厚生労働大臣 長妻昭

予防接種実施規則の一部を改正する省令

予防接種実施規則(昭和三十三年厚生省令第二十七号)の一部を次のように改正する。
第十五条第一項及び第二項中「日本脳炎ワクチン又は」を削り、同条第三項中「定期の予防接種の対象者欄」を「定期の予防接種の対象者の欄」に改める。
第十六条中「日本脳炎ワクチン」を「乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン」に改める。
附則に次の一条を加える。
(日本脳炎の予防接種に係る特例)
第四条 当分の間、平成二十二年三月三十一日までに日本脳炎の第一期の予防接種のうち三回の接種を受けていない者(接種を全く受けていない者を除く。)であつて予防接種法施行令第一条の二の表日本脳炎の項の定期の予防接種の対象者の欄第一号又は第二号に規定するものが、六日以上の間隔をおいて残りの接種を受けたときは、第十五条の規定にかかわらず、同条に規定する日本脳炎の第一期の予防接種を受けたものとみなす。
2 当分の間、平成二十二年三月三十一日までに日本脳炎の第一期の予防接種を全く受けていない者であつて予防接種法施行令第一条の二の表日本脳炎の項の定期の予防接種の対象者の欄第二号に規定するものが、第十五条の例により接種を受けたときは、同条の規定にかかわらず、同条に規定する日本脳炎の第一期の予防接種を受けたものとみなす。

附則
この省令は、公布の日から施行する。

皆さんわかりましたか?私にはわかりませんでしたorz。

 少しずつ解説してきましょう。その前に、こちらも読んでくさい。
日本脳炎ワクチンについて考えてみる http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-ba24.html

第十六条中「日本脳炎ワクチン」を「乾燥細胞培養日本脳炎ワクチン」に改める。

予防接種実施規則を見ていきましょう

第十六条  日本脳炎の第二期の予防接種は、日本脳炎ワクチンを一回皮下に注射するものとし、接種量は、〇・五ミリリットルとする。

これが

第十六条  日本脳炎の第二期の予防接種は、乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンを一回皮下に注射するものとし、接種量は、〇・五ミリリットルとする。

(下線部私)
 これで日本脳炎ワクチン第二期(9歳以上13歳未満)が、現行の日本脳炎ワクチンで打てるようになりました(以前の日本脳炎ワクチンはもうありません)。これは大きな一歩です。

(日本脳炎の予防接種に係る特例)

 これは、第一期における接種漏れ救済措置です。

第四条 当分の間、平成二十二年三月三十一日までに日本脳炎の第一期の予防接種のうち三回の接種を受けていない者(接種を全く受けていない者を除く。)であつて予防接種法施行令第一条の二の表日本脳炎の項の定期の予防接種の対象者の欄第一号又は第二号に規定するものが、六日以上の間隔をおいて残りの接種を受けたときは、第十五条の規定にかかわらず、同条に規定する日本脳炎の第一期の予防接種を受けたものとみなす。

これは、

接種対象:平成22年3月31日までに第一期を1回または2回受けた人で、第一期(生後6ヶ月から7歳6ヶ月未満)および第二期(9歳以上13歳未満)の年齢で
内容:残りの2回または1回を1期定期接種として受けられる。2回接種する場合は、6日以上空いていればよい。
例:10才児で、3才の時に1回だけ定期接種を受けていた場合→今年定期第一期で2回接種、来年定期第二期として1回接種できる。

 もうひとつ、

2 当分の間、平成二十二年三月三十一日までに日本脳炎の第一期の予防接種を全く受けていない者であつて予防接種法施行令第一条の二の表日本脳炎の項の定期の予防接種の対象者の欄第二号に規定するものが、第十五条の例により接種を受けたときは、同条の規定にかかわらず、同条に規定する日本脳炎の第一期の予防接種を受けたものとみなす。

 これは、

接種対象:平成22年3月31日までに第一期を1回も受けていない人で、9歳以上13歳未満の人。
内容:3回を通常接種方法(1~4週間隔で2回、概ね1年後追加1回)で、第一期定期接種として受けられる。
例:9才児で、未接種→第一期として9才で2回、10才で1回。さらに12才で第二期。

 ということだと思います(たぶん)。

 まとめると、

  1. 日本脳炎第二期(9歳以上13歳未満)が現在のワクチンで受けることができる。
  2. 「当分の間」、今まで日本脳炎ワクチン第一期(三歳から)を接種してない人・一部しか接種してない人はも、該当年齢(生後6ヶ月以上7歳6ヶ月未満、9歳以上13歳未満)であれば、第一期のワクチンを受けることができる。
  3. それ以外の年齢(7歳6ヶ月から8歳、13歳以上)の接種漏れに関しては、救済措置はない。

 ということでしょうか?7歳10ヶ月の子は8歳になるまで待て、14歳は知らない、ということでしょう。

 ただ、前々からこういった通知が出るといわれていたものの、あまりにも急で、公布日と施行日が同じ日です。現場は混乱するでしょう・・・

p.s.
 省令の解釈間違っていたらごめんなさい。

日本助産師会の変心・・・その後が心配

 ホメオパシーに関しては、ここ数日大きな変化がありました(追いかけられなくてごめんなさい)。

1.まずは、日本学術会議で、ホメオパシーに関する会長談話が発表されたこと。
http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d8.pdf

 朝日新聞による、会見のやり取りも面白いです。
http://www.asahi.com/health/feature/homoeopathy_scj01.html

一番大事なところは、たぶん会長談話の一番最後の3行になります。ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されています。それを「効果がある」と称して治療に使用することは厳に慎むべき行為です。このことを多くの方にぜひご理解いただきたいと思います――というのが、一番大事なところだと思います。

 日本学術会GJといったところですか。 日本ホメオパシー医学協会の「ホメオパシックジャーナル」からの記者の発言にやり取りも、見ものです。

 会見時に配布されたパンフレットもわかりやすく、面白いです。
https://aspara.asahi.com/ulrsc/8/common/scjpaper.pdf

2.それに受け答え、日本医師会・日本医学会・日本獣医師会・日本獣医学会・日本薬理学会・日本歯科医師会・日本歯学会も賛同(またはその方針)を示しました。
http://www.asahi.com/health/news/TKY201008250328.html

山口市で、ホメオパシーを実践する助産師が女児にビタミンK2を与えずに死亡したとして訴訟になっていることを受け、助産師が加入する日本看護学会にも個別に賛同を呼びかけるという。

 「個別に賛同」ってどういった意味かわからないのです。ホメオパシー親和性の強い、と以前書いた日本助産師会 とは個別に、という意味でしょうか?

 そうなると、日本助産師会の立場はどうなるのでしょう?外堀を埋められてしまった感じです。ところが・・・

3.日本助産師会が8月26日(昨日)に「ホメオパシーの対応について」を発表しました。

http://www.midwife.sakura.ne.jp/midwife.or.jp/pdf/homoeopathy/homoeopathy220826.pdf

「ホメオパシー」への対応について

今般、日本学術会議金澤一郎会長は8月 24日付けで「ホメオパシー」の治療効果は科学的に明確に否定されており医療従事者が治療に使用することは厳に慎むべき行為という談話を発表されました。日本助産師会はその内容に全面的に賛成します。

 ホメオパシーとの決別と考えても良いでしょう。日本助産師会で、ここまで踏み込んだ発言が出来るのはよほどのことだと思います。真に敬意を表明します。

 ただ、ここまで書かれると、今までホメオパシーを使ってきた助産師は裏切られた気持ちになるのではないでしょうか?メディアからも、日本学術会議からも、日本助産師会からも外堀を埋められた、ホメオパシー助産師はこれから一体どうしたらいいのだろう・・・

今ホメオパシーから離れつつある人たち。「私はこれから一体どうしたらいいのだろう」の声。

 日本助産師会の会員全てが、「ホメオパシーの対応について」をそのまま受け入れるとはとても思えません。ひと悶着あるかもしれませんね。

 今回、きっかけとなった裁判の助産師が所属していた、日本ホメオパシー医学協会のホメオパシー新聞(号外)には、最近のメディアに対するコメントが載っています。
http://www.jphma.org/

 当初、日本学術会議のコメントは8月25日に出す予定だったのですが、それが延期になりました。8月27日の午前6時半現在もコメントがありません。 どうしたのでしょうか?

 ヒントとなるのが、日本学術会議会見の日本ホメオパシー医学協会のやり取りです。それを載せて、ひとまず終わりにします。


記者5 日本ホメオパシー医学協会の「ホメオパシックジャーナル」をやっています。あの、今回…

金沢 議論はしませんよ。

記者5 議論ではなく、調査というのは、どのぐらいホメオパシーについてされたのでしょうか。具体的に、調査が世界中のホメオパシーについて。これを見ると、あまり深く調査されていないような。

金沢 これ見てください。

記者5 あの、、、

唐木 科学の世界では、ホメオパシーは100%否定されています。それで十分だろうと思います。

記者5 調査はどのぐらいされたのかを教えていただきたい。

唐木 調査って、何をおっしゃっているのですか?

記者5 ホメオパシーに関する。

唐木 ホメオパシーの何ですか。ホメオパシーの有効性ですか。

記者5 有効性かどうかわかりませんが、実態がどのようになっているのかという点と、あとホメオパシーが現在問題になっているといい ますが、問題になっていることが事実なのかどうか、事実になっているかわかっていないものをあげられていますけども。そのへんについてどのようにお考えに なっているのでしょうか。

唐木 会長がさきほどご説明されたように、科学でないものを治療と称して使うことは、適切ではない。というのが、われわれの見解です。

(会見終了)

グリパスCの思い出

 数年前の出来事です。ある女の子が、外来にやってきました。以前からアトピーは別のクリニックにかかっていました。ステロイドは使いたくないということで、脱ステロイドを謳ったクリニックを回っては、治らないということで、ほかのクリニックに通う・・・そういったことを繰り返していました。

 その女の子は、全身が真っ赤になり(紅皮症)、いろいろなリンパ節が累々と腫れていました。医者であれば、最悪の状況(悪性腫瘍)をが頭をよぎります。

 母親の話を聞いてみると、とある皮膚科(やはり脱ステロイド)で処方された「大豆クリーム」を塗ったらこうなったということでした。院内処方なので、薬の内容はわからないということでした。

 何はともあれ、その皮膚科に電話してどういった処方なのかを聞いてみました。そのドクターは、大豆クリームとはグリパスCだとおっしゃっていました。また、「私はグリパスCを何十年と処方しているが、そうなった例は一度もありません」ともおっしゃっていました。何だがけんか腰です。こちらは普通に話している(はず)なのに。

 グリパスCの内容は、

  • グリテール(脱脂大豆乾燥タール) 抗炎症効果がある
  • 酸化亜鉛 皮膚の収斂作用がある
  • ジフェンヒドラミン 抗ヒスタミン剤・かゆみ止め効果がある

 というものです。脱ステロイドでよく使われる軟膏です。
http://www10.ocn.ne.jp/~fujisawa/mokutar.html

 (タールって発ガン物質などでは!!と不安がよぎりましたが、コールタールとは違うようです)

 皮膚に関しては専門のところで調べてもらいましたが、アトピーのコントロール不良による炎症の悪化およびそれに伴うリンパ節の腫脹ということでした。リンパ腫などではありませんでした(ほっ)。

 皮膚に関しては、説明を行いステロイドを使ってもらいました。今ではすべすべのお肌です。

 ふとしたところで、グリパスCが製造中止になったことを聞き、このお話を思い出したしだいです。

 ちなみに、紅皮症騒ぎのときにグリパスCを取り寄せてみましたが、ものすごい臭い。たとえて言うならば、ふた昔ぐらい前の病院の臭いです。そうか、あの臭いはタールだったのか。

 

2010年8月14日 (土)

日本助産師会とホメオパシー、世田谷は?

 以前書いた内容で、
http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-dfad.html

 日本助産師会はホメオパシーについてどう思っているのでしょう?

http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1255703090

2.ホメオパシーを実施する助産所が児の予防接種を勧めないかどうかについて、数ヶ所の助産所に電話で確認したが、その事実はなかった。今後、助産所において、そのような指導がなされていることが判明すれば、本会としては直接指導することや、中止するよう働きかける必要があ ると考えている。

 「電話で確認」など、本気で調査しているのではないでしょう。

と書きましたが、根はもっと深かったようです。

 朝日新聞の、「ホメオパシー」トラブルも 毒薄め妊婦や乳児に処方魚拓)で、

 テレビ番組で取り上げられたこともある有名助産師で、昨年5月から日本助産師会理事を務める神谷整子氏も、K2シロップの代わりとして、乳児にレメディーを使ってきた。

 なんと、理事を務める人がホメオパシーを使っています。前述の「回答」について理事が知らないはずもないし、「回答」を書いた人が 理事のホメオパシー使用について知らなかったわけも無いと思います。背筋が寒くなるほどの衝撃を覚えました。

 さらに、ホメオパシーから距離を置いていると思われる助産師和田みき子さんのブログ●ホメオパシー問題について から。

少なくとも、日本助産師会で、総務理事・安全対策委員という要職についているホメオパシーJPNのK助産師の解任または辞任は常識だろうと思うのですが、そんな話はまったく出なかったそうです(K助産師は、「ビタミンK2の使用は、法律で定められていないから、使わなくてもいい」と話しているとか)。

 常識的に考えて、ここで出てくる「総務理事・安全対策委員という要職についているホメオパシーJPNのK助産師」とは、朝日新聞の取材に応えた神谷整子氏でしょう

 ん?「総務理事・安全対策委員」?
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1255703090

----日本助産師会からの回答----

平成21年5月15日
社団法人 日本助産師会
安全対策室長 ○○○○

ホメオパシーに関するお問い合わせへの回答

 安全対策室って、ホメオパシーを行っている神谷整子氏が所属しているところでしょう!! 回答では、「ホメオパシーを実施する助産所が児の予防接種を勧めないかどうかについて、数ヶ所の助産所に電話で確認したが、その事実はなかった。」と応えていますが、日本助産師会が予防接種に関して否定的なのは、和田さんのブログを見れば明らかです。というか、今ようやくわかりました。

 ホメオパシーと親和性のある日本助産師会は、予防接種について拒絶反応を起こすのは当たり前なのです。公式文書でそのことを否定するというのは、どういった了見なのでしょう?

 和田さんブログの他の箇所を読んでみると、色々と問題があるようです。

しかし日本助産師会は、このままではダメになるような気がします。
指導層が、会としての弁明どころか、何の判断も示すことができず、何の見解も発表できずにいます。けっきょく厚労省か行政が指導に入るしかないのだと思いますが、むしろ、それがいちばんいい方法のように思えます。

 なんだか昨今の日本相撲協会の状況を見ているようです。日本助産師会も日本相撲協会も、今後どうなるのか。それぞれの団体で生命が関わっていることもあり、気になります。
 世田谷区は、ホメオパシーに関する施設が結構あるようなので、気になります(助産院については今のところ不明)。

2010年8月12日 (木)

最初のワクチンはどうしましょう?

 赤ちゃんが家にやってきました。おとうさんおかあさんは、てんてこ舞いだと思います。おっぱい(ミルク)のために夜間目が覚めたり、オムツを替えたり。忙しいながらも、だんだんと大きくなっていく様子を見るのは楽しいものです。

 そんな中、忘れてはいけないことがあります。いろいろとありますが、ワクチンのスケジュールを立てることが大事です。ワクチンは計画的に行いましょう。

 でも、母子手帳や役所の書類が届くままに行ってはいけません。問題点としては、いくつかありますが、

  1. 日本のワクチン行政は20年ほど遅れており、任意・定期がごっちゃになっている
  2. 生ワクチン(ポリオ・BCG)の後は27日以上あけないと新しいワクチンはできない(同時接種は除く)

 でしょう。地域・事情によってはDPTよりも先にBCGを接種することがありますが、そうするとDPTを接種するまでに27日空けなければなりません。予定を立てずにポリオを先にしてしまうと・・・

 生後4ヶ月でBCG→生後6ヶ月でポリオ1回目→生後7ヶ月でDPT1回目

 というプランになってしまいます。ポリオは今のところ日本では自然流行していませんし、結核も世田谷区では急いで接種する必然性は低いと思います。しかし、百日咳は何気に流行していますので、早めに接種する必要はあります。

 DPTワクチンは現在生後3ヶ月から接種できます。また、最近話題の細菌性髄膜炎ワクチン(アクトヒブ、プレベナー)は生後2ヵ月から接種できます。アクトヒブは供給に問題がありましたが、近いうちに解消されるでしょう。そうすると、アクトヒブも早い年齢で打つことができます。

 いろいろな方法がありますが、まずは・・・

  1. 生後2ヶ月で髄膜炎ワクチンセット一回目(アクトヒブ+プレベナー)
  2. 27日空ける
  3. DPT一回目。できれば髄膜炎ワクチンセット二回目と一緒に
  4. 27日空ける
  5. DPT二回目。できれば髄膜炎ワクチンセット三回目と一緒に
  6. 27日以上あける
  7. BCG(この日にちは基本的には変えられません)
  8. 27日空ける
  9. DPT三回目。

 こちらもご覧ください。VPD(ワクチンで防げる病気)のサイトです。

http://www.know-vpd.jp/children/children_schedule.htm

 後のワクチンとしては、

1.ポリオ:多少遅れてもいいと思います。ただ、きょうだいでまだ未接種の人がいたら、一緒に接種するようにしましょう。生ポリオワクチンは、便を通して未接種のきょうだいに感染する可能性がまれにあります。

 もっといいのは、生ポリオワクチン(OPV)ではなく不活化ポリオワクチン(IPV)にすることです。が、現時点では輸入ワクチンになり、接種できるところは限られています。

http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-e925.html
http://setagaya-syouni.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-6325.html

不活化ポリオワクチン接種可能医療機関リスト(世田谷区もあります)
http://bit.ly/9c4xZU

2.B型肝炎:B型肝炎は今後広がると思われるウイルスであり、ワクチン接種が望まれます。多くの国では生後すぐに接種していますが、多くの産院では現在のところ接種してくれないかもしれません。最低でも集団生活を始めるころまでには接種を終えたほうがいいでしょう。

3.麻疹:0歳児で集団生活をする場合、麻疹の流行時期によっては接種したほうがいいでしょう。生後9ヶ月(場合によっては6ヶ月)から。1歳未満で接種した場合でも、1歳からのMRワクチンはスケジュールどおりに接種してください。

2010年8月 7日 (土)

「この子は○○です」というスティグマ・あるいは"知らぬが仏"

 何気ない気持ちで・あるいは覚悟を決めて病院に行き、医師から伝えられる「この子は○○です」言葉。○○は、、、発達障害(自閉症・アスペルガー症候群)だったり、先天異常だったり、喘息だったり、HIV陽性だったり、、、いろいろあります。共通しているのは、程度の差はあれ、保護者(多くの場合母親)が驚き嘆き悲しむことです。

 母親によっては、スティグマを自分自身が背負うこともありますし、子どもにスティグマを負わせてしまったと感じる母親もいます。スティグマを(恥)と訳す人もいますが、烙印とか、場合によっては宗教がらみで聖痕と思う人もいるようです。

 ハンセン病とスティグマで検索してみたら、ウィキペディアに項目がありました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%B0%E3%83%9E_%28%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E7%97%85%29

 誰もが好き好んで、スティグマを負いたくないし、負わせたくもありません。診断する医師も場合によってはストレスを感じることもあるのです。

 しかし、診断することで今後の見通しがつくこともあります。発達障害であれば見合った対応法があります。喘息であれば、お父さんが禁煙してくれるかもしれませんし、適切な治療をすれば夜間の咳にさいなむ事は少なくなります。今はHIV陽性でも直接死に結びつくことはありません。

 絶対迷わない告知はありえません。告知によって傷つくこともあります。しかし、果実をもぎ取るには痛みを伴うことがあるのです。

 ドラッグラグについて調べていたら、卵巣がん体験者の片木美穂さんの文章が目にとまりました。日本では卵巣がんに使える抗がん剤が限られているのです。

http://medg.jp/mt/2009/11/-vol-343.html

 そして当局からも「薬害被害者のみなさんをごらんなさい。治療薬の承認は彼らの心情にも配慮してあげないと」と言われました。同行したスマイリーのメンバーからも「"知らぬが仏"という言葉がある。薬害が起きたら責任が持てないし治療薬がないということを世間に知らせる必要はないじゃないか。署名を提出したのだからもう終わりにしよう。」と言われたこともありました。

 あまりの心苦しさに、思わず息が詰まりそうになりました。空気が回りにあるのに、十分吸えない。

 昔々の話ですが、小児期からの慢性疾患で成人になっても病名を告げられていない患者さんがいました。病名を告げていない保護者の希望ということで、十分な治療を受けいませんでした。治療を受けさせるためには、子どもに病名を知らせないといけません。"知らぬが仏"ということだったようです・・・こういったお子さんを作りたくはありません。

 そんなことを書きながらも、社会や家庭は複雑なんだと思う、今日この頃。

2010年8月 5日 (木)

退院したときの赤ちゃんのプレゼントは・・・

 産める場所が少なくなってしまった世田谷区です。

 さて、赤ちゃんが生まれる前に、皆さん何を買いますか?おむつ・肌着・ベビーベッド・・・夢と希望が詰まった買い物です。レンタルもあるかもしれませんが、愛情は変わりません。気の利いた親戚・友人などは、生後少したってからの用品をプレゼントしてくれることもあります。これならダブりませんよね。

 さて、赤ちゃんが退院するときに、基本的にはお母さん自身が抱いて退院しますおじいちゃんおばあちゃんが抱きたい気持ちはよくわかりますが、心を抑えましょう(代わりにオムツなどを持ってください)。産院と自宅は遠いことがおおいので、車で帰ると思います。そのときには必ず乳児用のチャイルドシートを用意しましょう。助手席ではなく後部座席で。新生児の首はまったく座っていません。事故があれば、一番被害をこうむるのは赤ちゃんなのです。

 それから、チャイルドシートは安全性を考えてください。設置にはかなり力が要ります。旦那さんやおじいちゃんの腕の見せ所です。
 もし車がない場合、チャイルドシートが用意できるタクシーに頼むか、友人の力を借りましょう。面倒ですが、赤ちゃんのためです。

2010年8月 4日 (水)

ナイチンゲールの伝記

 子どもにナイチンゲール伝記の読み聞かせをしました。子ども向けの内容なので、イメージはあくまで「白衣の天使」という感じでした。多くの人も、クリミア戦争で「クリミアの天使」「ランプの貴婦人」と呼ばれていた、というのがイメージでないでしょうか?

 しかし、これだけではナイチンゲールの人生のほんのわずかしか伝えていません。彼女の看護活動はクリミア戦争のわずか2年間だけなのですから。

 彼女は看護に科学を取り入れました。衛生観念の徹底(兵士たちは、戦争よりも感染症で多く死にました)、公衆衛生の普及、統計学の導入、看護教育の向上・・・実際イギリスではナイチンゲールは統計学者と考えられているようです。

http://www7.ocn.ne.jp/~ooguro/nightingale.htm

 ナイチンゲールがクリミア戦争後も、そのまま実地で看護を行っていたら、現在の看護のイメージもずいぶん変わっていたのかもしれません。

 ちなみに、ナイチンゲールはホメオパシーについても言及しています。一読の価値ありです。

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090810

2010年8月 3日 (火)

パブリックコメントの集計。世田谷区で起こったこと。

 以前お話したワクチンに関する厚生労働省のパブリックコメントの集計が出ました。

http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/06/s0616-3.html

 いろいろな意見があり、読むだけでも大変です。その中で、私の心を揺さぶるものがありましたので、アップします。スキャナで読み込んだので、チェックはしましたが誤字脱字あれば私の責任です。

 これを読んで、これが世田谷区であったことなのかと愕然としました。恥ずかしい限りです・・・

私は21年9月に娘を出産した世田谷区に住む母親です。
予防接種は任意も含め積極的に受けさせています。こちらは「KNOW・VPD」のサイトで知りました。まず最初に受けられるB型肝炎を希望しましたが、近所の医院では「母親がキャリアじやないのに」といわれ受けなくていいといわれてしまいました。しかし調べるうち、性交渉や医療行為などでも感染する可能性があることを知り、病院をかえて予約をとりました。ヒプワクチンは出産前からいくつもの病院に電話し、やっと予約をとりつけましたが品薄だからか7000円/回~13000円/回まで金額の聞きがあり、足元を見られている気がしました。小児用肺炎球菌は今年の2月末に発売になったので、先日受けましたがその前はヒブだけで髄膜炎を予防できるのだと思ってしまっていました。
また、ポリオに関しては、私は昭和51年生まれなのですが、区からの案内に「昭和50年~52年生まれの親は抗体が弱く便から稀に感染することがあるので手をよく洗いましよう」とありました。お母さん仲間で「親もワクチン接種をしないと感染するかもしれない」と噂になり、またかかった場合どうなるのかわからず不安でした。医院に問い合わせたところ個体接種しかできないから普通の病院では無理」「別にしなくても大丈夫、なぜそんなに心配するのか」といわれ、区の問い合わせ先では「その頃のポリオワクチンは品質が悪く2回接種していても抗体ができていないJと、心配をあおる説明ばかりでした。自分で調べるうち「(財)日本ポリオ研究所」に行き当たり、こちらではじめてその当時の三種混合ワクチンによる百日咳発症で死亡者が出て、ワクチンボイコットが起こつたことが理由であることを知りまし
た。自分の母子手帳を確認すると、私はポリオを2回接種していましたが、水痘、・百日咳を接種しておらず、感染・発症していました。百日咳で咳がとまらず我慢しないと親に怒られたこと、水痘で夏休み中ずっとかゆくて外出ができなかったことを思い出しました。顔に掻き後も残っています。
以上少ない経験談ですが、要望としては、どの病院や団体でも安心できる説明と対応がほしい、また海外で今後活躍するかもしれない子供たちのために、世界基準で必要なワクチンを日本全国に浸透させてほしい、と願つています。

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