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2010年4月15日 (木)

サーバリックス?ガーダシル?

 子宮頸がんワクチン(HPVワクチンといったほうが正確かな?)の報道が過熱しています。HPVワクチン(サーバリックス)を小学校で集団接種しようという声もあります。

 しかし、ちょっと待ってください。世界標準でいきましょう!!アメリカのいうとおりにしましょうとは言いませんが、おかしな日本ルールを遵守するよりかはましです。

 世界的には、サーバリックス(HPV-16,18に対応)のほかにもガーダシル(HPV-6,11,16,18に対応)というHPVワクチンがあります。日本ではまだ認可しないガーダシルですが、こちらのほうがカバーしているHPVのタイプが多く、コンジローマにも対応してます。子宮頸がんはおもにHPV-16,18が原因ですが、コンジローマはHPV-6,11が原因です。

 現時点で、小学生にサーバリックスを接種すると言うことは、彼女達にガーダシルという選択を捨てさせることになります。

 それから、子宮頸がんの予防はワクチンだけで済むものではありません。一次予防はワクチンですが、二次予防は質の高い子宮頸がん健診です。日本では子宮頸がんの健診率が低く、精度も高いとはいえません。HPVワクチンばかり報道されていますが、検診の充実も大切でしょう。

 もともとの感染源である男性の対応も考えなければなりません。子宮頸がんの原因になるHPV(HPV-16,18)は多くの場合男性には無症状です。女性の場合、性行為感染症(STD:Sexually Transmitted Diseases)になりえますが、男性の場合は多くの場合症状が無いので性行為感染(STI:Sexually Transmitted Infection)でとどまります。

 男性のもHPVワクチンを接種すれば感染源が減るので、女性の子宮頸がんも減るとは思います。しかし、STIでとどまる男性にもサーバリックスを打つメリットはどこにあるのか議論になります。男性でも発症するコンジローマにも対応したガーダシルは、男性に接種する根拠があります。

 似たような状況の感染症に、風疹があります。もともと先天性風疹症候群を予防するため女子中学生に風疹ワクチンを接種していました。しかし、妊娠中にパートナーが風疹に罹患し、(濃厚接触のため、ワクチンを過去にしても)妊婦が風疹に罹患して胎児が先天性風疹症候群になるというケースが出てきました。そのため、男性にも風疹ワクチンを打つようになったのです。今では、麻疹ワクチンと一緒になったMRワクチンとして、二回接種するようになっています。

 余談ですが、成人になってからの風疹は、かなりきついものですよ(経験上)。

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