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2010年4月15日 (木)

6.急性脳炎、脳症

I 定義
A 急性脳炎
 記述に変更あり。
 「ウイルス直接浸潤によるものよりも炎症に引き続く宿主の(過剰な)免疫反応が病態の主体となる場合も多いと考えられるため、治療は急性脳症に準じる。単純ヘルペス脳炎が否定できない間は、抗ウイルス薬を投与する」が追加。
B 急性脳症
 大幅に変更あり。まず(1)発熱に続発して起こるものと(2)発熱・けいれん後数日して意識障害が憎悪するものに区分。二相性けいれんについても言及あり。

II 初期診察
A 神経症状
 意識障害の評価で、JCSだけではなくGCSの記載あり。「異常行動/言動の有無(意識の変容)などを評価する」「意識障害の遷延、麻痺(Todd麻痺は通常24時間以内に回復)、異常筋緊張(関節を動かし固縮の有無をチェックする)、不随意運動の出現などは脳炎・脳症に比較的多く見られる症状である」が追加。

III 検査
B 髄液所見
 NSE, MBP, IL-6について記載追加。髄液所見の表で、脳症の項目が追加。

C 画像検査
 ”可逆性脳梁膨大部病変を有する脳炎・脳症”についての記載あり。

D 脳波検査
 「睡眠時のみでなく疼痛刺激等への脳波上の変化も記載する」が追加。

IV 治療
 序論が大幅に変更あり。脳浮腫のみだけではなく、脳細胞保護を強調している。
A 急性脳炎の治療
(2) それ以外の脳炎・脳症
 急性脳症の治療に準じると記載あり。
B急性脳症の治療
 「インフルエンザ脳症ガイドライン2009年9月改訂版が参考になる」と記載あり。
(1) 初期治療
b 十分な酸素投与と適切な気道確保
 リドカインの使用について「喉頭展開時の急激な脳圧の上昇を防止するため」と追加。
d 神経症状のコントロール
 「高浸透圧利尿剤(マンニトール・・・)を使用する」がマンニトールの記載が消え、「高浸透圧利尿剤を使用する(p.35「5意識障害」参照)」に変更。
e 血液凝固異常の是正
 「重症の急性脳症においては、高率に血液凝固異常を合併する」が「重症の急性脳症においては、炎症性サイトカインなどを介した血管内皮細胞の活性化により高率に凝固異常を合併する」に変更。
(ii) プロテアーゼ阻害薬
 「血管内皮に付着した白血球から放出される蛋白分解酵素阻害による内皮保護」が追加。

(2) 特異的治療(薬剤)
e フリーラジカル消去薬(エダラボン)について記載あり。

(3) 特異的治療(治療法)
a 脳低体温療法
(v) 鎮静薬
3.「脳波上、発作波の残存する場合は、ミダゾラムをペントバルビタール(2-4mg/kg/h)に変更する」が「脳波上発作波の残存する場合は、ミダゾラムを(2-4mg/kg/時)に変更する」と変更あり。これは印刷ミスか?本当なのか?

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